2014年10月30日
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「フォークのおかげです。」
 
(アサガエリ/1953年生/三重)


中学生の時に、ビートルズを知り、グループサウンズ時代があり、親父にねだってギターを買ってもらいました。3800円のクラシックギターでした。ビートルズにあこがれたのに、最初に練習したのは「禁じられた遊び」。
高校では、五つの赤い風船、岡林信康、加川良を歌っていました。
大学では、フォークソング愛好会に入っていた友人と勝手にバンドを組んで狭い下宿の部屋で歌っていました。
「いちご白書をもういちど」のように就職にあたって髪を切ってからは、仕事一筋でフォークは遠い存在になりました。

そんな私の前に再びフォークが現れたのは7年前、54歳のときでした。
全国転勤族の私は、岩手の盛岡市に赴任して毎夜繁華街の大通りのカラオケスナックやラウンジで飲み、歌いまくっていました。そんな時、古いギターが店の看板になっている「フォーク酒場」を見つけました。興味深々でビルの地下一階にあるその店に入っていきました。
入った瞬間、「ここだ!私の求めていた店はこの店だ!」一瞬で青春時代に戻りました。その店の名は「がんばれ天がえる」。

マスターは、地元出身の「NSP」が大好きな、元プロのギタリスト。NSPの3人は、私と同じ年の生まれ。縁を感じました。それからは、毎日のように通いつめました。そして新しく30年ぶりにアコースティックギターも買いました。(ギブソンの弟モデル:エピフォンのEJ200) 
フォークソングのおかげで、多くの仲間ができました。その当時好きで歌っていたのは、「ふきのとう」、「NSP」、「井上陽水」、「かぐや姫」など。

それからも、全国を点々と異動しました。姫路、金沢、仙台、大垣、名古屋。その先々で、引っ越し荷物をそそくさと片づけると、即「フォーク酒場」探しに出かけたものです。姫路の「カポズ」(今はありません。)、金沢の「ぷかぷか」、「ばんけん」、仙台の「海風」、「唄屋」、大垣の「ねじれ」、東京神田の「昭和」などなど。

3年前に、あこがれだったギブソンの「ハミングバード」を買いました。やっと買えるようになりました。(実感です。)

今では、フォークを通じて知り合った人が100人を超えました。実際に、お互い行き来をして各地でライブをやったりしている仲間は約30人ですが、最高の楽しい時間です。盛岡の「天がえる」で、フォークに再会してなかったら、今だに単なる酔っぱらいの親父なんだろうなと思うと・・・。

これからもフォーク仲間との交流は続くでしょう。全国各地のステージで、また顔を合わせることを最高の楽しみにして、今日も、芋焼酎を飲みながら練習している還暦過ぎの親父です。





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