ああ、無情....
000-おやじ
  

私の子供の頃、うちは時計屋をしていました。(・・)
だから、時計屋の前を通りかかると、
.......うーむ。なつかしいなあ.......(ー人ー)
修理をしている人をみると、親父を思い出すんです。(^^)

........ん?娘はなにを見た時、私を思い出すんだろーか?(・・)
ギターを弾いてる人を見た時、思い出してほしーな....(..)

........たとえば、今から六十年後.....
ばあさんになった私の娘は、自分の孫に話すんです。

『そうね、あなたのひいお祖父さんはとてもギターが上手だったわ』
『いつもその.......そう今、あなたのすわっている窓辺に腰掛けて』
『ギターを弾いてくれたものよ。今、あなたがそうしてるように....』
『少女だった私は、うっとりと聞いていた........ほおづえついてね 』
『あなたはほんとうに、ひいおじいさんにそっくりよ....(^^)』
『もっとよく顔を見せておくれ.....(^^)』

くーっ!!いい話しやねっ!!(><)
たまらんねっ!!(><).........これで、いこう.......

娘が部屋に入ってきました。
「ちょっと、パソコン借りるねー(^^)」

........チャンスやね........(ー人ー)

私は窓辺に腰掛け、ギターを弾き始めます。(..)
ありったけの思いを両手の指に込めて弾くんです。

弾きながら娘に、
「えーと、娘や.................(ーー;」
「.......ん?(・・)」
「おとーさんの事を思い出すのは、どんな時かなあ。(^^;」
「.......へ?(・・)」
「いや、あははは。たまには思い出す時もあるだろ?(^^;」
「.......ない(・・)」
「あはははは、もし思い出すとしたらだけどねっ!!(><)」

「思い出すとしたら、犬と肩組んでるおっさんを見かけた時。」
「腐ったパン食って、うなってるおっさんを見かけた時。」
「間違えて女房のぱんつ持ってフロ屋行ったおっさんを見かけた時」

.......話しが、違うな.........(ー人ー)

「それよりその曲聞き飽きたから、ギター弾くの止めてね(・・)」

「.........うん(・・)」


2004/07/10
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