とても値段の高い車で、メルセデスのエンジンを使ったドイツ製のマイバッハという車がある。日本での価格は、一番安いバージョンで、３９００万円。普通のメルセデスの６リッターでも、１８００万円くらいだから、倍以上。
その車が、モスクワの町では、何台も走っている。
先週、１年ぶりくらいでモスクワに出張に行ったのだが、シェレメチェボ空港を出た途端、この車がいた。「ここはベルリンでも、ロンドンでもなかったよな・・・」と思いつつ、出迎えの人間とレクサス４ＷＤでホテルへ向かった。１９３０年のシカゴじゃあないが、モスクワはマフィアが牛耳っている。
そのような闇の社会に生きる人たちは、日本の「や」の付く人たちと一緒で、真っ当な商売はしていない。あの人たちの商売の特徴は、「超高利益率」と言う言葉で端的に言い表わされる。普通の水商売でさえ、せいぜい仕入れ値の２倍から３倍で売るのが精一杯。つまり、粗利益率はせいぜい５０％〜７０％止まり。ところが、「や」の商売は、１０倍とか１００倍も在り得る。つまり、粗利は９０％〜９９％になる。そんな商売をしている人たちであればこそ、マイバッハにも乗れるのだ。商品は、やっぱり、麻薬だろうな。因みに、プーチン大統領は、防弾ガラスのメルセデスに乗っているので、日本円にして２５００万円と言った値段だろう。
でも、そんなお金があったら、あたしゃあD45Celtic KnotとHD28VSと00045SS.S.とを買いたい。えっと、お釣りの方が多いかな？
あァ、ささやか過ぎる、小市民の夢。
