さあ、いよいよネックの矯正である。
作業に先立って、指板を剥がしたあとのネックのそり状態を、添木として用意した製材済みの板をあてがって確認してみた。ネックの付け根のボディを基準にするとナットの部分で約１２ミリの隙間が開いてしまう。しかもネックのジョイントに近いところから急激に反ってしまっているようだ。
昨日、ロッドを緩める前には約２０ミリ開いていたので若干反りが戻ってはいても、あと８ミリ近く戻さなくてはならない。残りの４ミリは弦のテンションで順反りすることを見込んでのマージンを残してみることにした。
※前回の「用意する道具」に３点の記載漏れがありました。
幅広のノミまたはスクレーバーの先が刃になっているもの、ニカワ用の刷毛、ハンドサンダー（断面が凸の木材にサンドペーパーが取り付けてあるもの）
■ネックの矯正
| @ | まず、ネックの指板を剥がした跡に霧吹きで水をタップリ吹きかけてスクレーバーで残ったニカワを削ぎ落とす。 |
| A | ここでアイロンの登場。アイロンの温度を麻布用にセットし、水を掛けて湿ったネックをまんべんなくアイロン掛けをする。このとき水を含んで膨張した側が熱を加え乾燥することで収縮する。 ※これは私の理論で本来は邪道かもしれない。しかし、確実にネックの反りが戻り微妙に順反り方向へ変化した。（では、酷い順反りはどうするの？という質問が来るかな。） |
| B | アイロン掛けで十分乾燥したら、アジャスタブルロッドを時計方向に回して軽い逆反り（約４ミリ）に調整する。 |
| C | ハンドサンダーで表面を整える。必ずハンドサンダー（無い場合はサンドペーパーを角材に貼り付けたもの）を使用する。そうする事でネックの縁がダレることなく、平滑な表面仕上げができる。 |
■指板の処理
注意：指板の取り扱いは必ず添木をあてるか、全体が乗る作業机のうえで行なうこと。そうしないとフレット部分から割れてしまいます。もし割れてしまったときは木工用瞬間接着剤で補修する。
| @ | スクレーバーで余分なニカワを削ぎ落とす。 |
| A | ハンドサンダーで表面を整える。 |
| B | ネックにあてがい、ネックとの間に隙間ができないことを確認する。 |
◇第２日目はここまで。
ここまでで工程の７〜８割が終了した。
十分に乾燥させるために一晩このまま置いておくことにする。
第３日目は、ネックと指板の張り合わせと仕上げ加工となります。ついでにニカワの溶かし方などもレポートします。
これは独り言です。
ユーミンの逗子マリーナライブと吉田拓郎のライブを見ながらこのレポートを書いています。
逗子マリーナは実家から歩いて５〜６分のところにあり、通っていた小学校からも歩いて１〜２分くらいのところにあります。そんな近くに住んでいながら、一度も聴きに行ったことはありませんでしたが、音は聞こえていました。
先日はTBSで小田和正のライブをやっているのをベットでみていました。この時期はこういった番組が多くなるからいいですね。
