親父の財産:南こうせつのGuitar譜を入手 | |
(⌒杰⌒)AMAG'Y | |
親の財産で、のうのうと暮らす。 夢である。サイコ―である。もろ手を挙げて憧れる。 けっこう、たくさんいるだろうね。そういう人、この国にも。 ある意味、本人の思惑など関係なく、そういう境遇に生まれ落ちただけのことだから、なんの遠慮もなく、その財産を食いつぶして生きればいい。 オレ? とんでもない。 仕送りこそしてないが、親のすねもかじらず いまだ共稼ぎでヒーヒーいいつつ暮らしている。 (あっ、先日、カミさんの父さんから小遣いもらったなぁ) 南こうせつ「ギター弾き語り Songbook」。 父が持っていた楽譜を出品します、という青年からこの前落札したのが、コレ。 1979年発行:協楽社(kmp)刊、の貴重なもの。 ありがたく落札させて頂きました。 数か所ヤケがあるものの、書き込みや折れなく美品の状態でした。 比べようもないレベルだけど、 この青年もある意味親父の持ち腐れたお宝でこずかい稼ぎをしたワケだ。 「親父、この楽譜もう使わないの?」 「昔は、良くギター弾いたもんだけどな」 「押し入れのアレ、Martinじゃねーの?」 「○方(建設系肉体労働)のバイトして買ったのにすぐ放りなげちゃったぜ」 「んじゃ、この〔南こうせつ〕たらいうメガネ天ぱーオッサンの楽譜もいらねーな」 「おま、〔南こうせつ〕知らねーの?」 「知るわけないじゃん」 「おま、〔かぐや姫〕の南こうせつつったら神田川≠ニか大ヒットしたべや」 「かぐや姫って人工衛星じゃんか。神田川ってどこの川よ」 …てな、具合でありましょうな。 〔南こうせつ〕…いわずと知れた70年代フォークを代表するグループ、 「かぐや姫」のメンバー。一応リーダーか? ただしくは「第一期かぐや姫」から「第二期かぐや姫」のオリジナルメンバーだが。 フォークおやぢなら誰もが良く知っているこの「かぐや姫」。 majorになった第二期かぐや姫の活動期間は'71年から'75年と、かなり短いのに、その生産曲数は割と多く、かつ有名曲・佳曲もテンコ盛り。 オレももちろん好きで、よくLiveでネタ曲にする。 「かぐや姫」解散後、メンバーの 南こうせつと山田パンダ(つぐと)はソロに、伊勢正三は元:猫の大久保一久と「風」を結成。 南こうせつは、ソロになってすでに35年になるのだから、 そのキャリアたるやかぐや姫時代の比ではないのに、 不思議とオレは、南こうせつのソロの曲を知らない。 「愛する人へ」「夏の少女」「夢一夜」あたりは、 さすがにカラオケでも見かけるので知ってはいるが、 それ以外に何ある?と聞かれて、キミ即答できる? オレは、出来なかった。 〔南こうせつ〕は「さだまさし」と同じく、「えぬえちけー」に良く出てるね。 富士山麓に暮らしていたと思ったら、最近は妻であるエッセイストの 南育代とともに地元大分に帰って、広大な土地で農業をしているらしい。 その人柄ゆえか(よくは知らないが)仲間・友達は多い。 (ここがオレとは違う点。またWikipediaいわく、ケンカは吉田拓郎より強いらしいとも) くだんの楽譜「南こうせつ Songbook」は、 こうせつ(高節)がソロデビュー後のアルバム〔かえり道〕から6枚目の〔旅立てばそこから男〕までを全曲収録したギター弾き語り譜。 まさに「70年代フォーク」真っただ中のもの。なのに、オレには未知の曲ばかり。 オレはいつも、Netオークションなどで、古い楽譜を手に入れては、その譜面を頼りにYouTubeなども聴きつつ、知らなかった曲を少しづつ、Liveのレパートリーに加えるという地味なことをしている。 〔南こうせつ〕の場合もしかり、ソロになった南こうせつをオレが聞いていなかっただけで、その実、とてもいい曲がたくさん、この楽譜の中には埋もれているのに違いない。 まるで、小学校時代に校庭の桜の木の根元に深く埋め込んでいた「タイムカプセル」を掘り起こすような気分だ。 下世話な話、〔南こうせつ〕の年収が、いまどれくらいなのか想像もつかない。 それでも、四十年にも亘って、音楽・歌で飯が食えているのは、素晴らしい。 世間的には知名度がまったくないけど、細々と生き続けている70年代フォークシンガーはけっこういるだろう。 そんな中で、 〔南こうせつ〕がいまだに人前から消えもせず活動し続けているのは、 彼の創る楽曲にそれなりの市場ニーズがあるのに違いない。 サラリーマンならもう定年で、年金もらいつつ時間給でバイトなんかしている年齢なのに、高いYAMAHAやMartinのギターを抱えてLiveして回っているのだから、 70年代フォークのシンガーたちの老年パワーは疲れ知らずだ。 しかも、 全盛だった〔かぐや姫〕時代の遺産(ヒット曲)での活動ではなく、 きちんとソロとしての楽曲でアルバムを作り続けているあたりは、エライと思う。 大ヒットした数曲を抱えて、ドサまわりで稼いでいるような流行歌手とはエライ違いだ。 先日の夜から、 さっそく届いた楽譜の一曲目から練習を始めた。 「花一文目」…がそれ。 Capo=None Play=D ※Capo=2ならPlay=Cで。 ♪辛い 仕事も 花いちもんめ 故郷はなれて 花いちもんめ 夜の盛り場 一人で泣いた 故郷のあの子は お嫁に行った あんちゃんは あんちゃんは 遠くまで行くんだ 遠くまで♪ 作詞はかの「神田川」の〔喜多條 忠〕だが、南こうせつっぽい感じが溢れてるメロディー。 いかにも、こうせつが唄いそうな歌だなってところが、 ソロとしての彼の真骨頂なのだろう。 あまりに人数の多いグループの場合は当てはまらないが、 デュオやグループでデビューしてヒットを飛ばしたあと、 解散してメンバー各自がソロで再出発の場合、 ソロとしての魅力がいかんなく発揮される人と、そうならない人の場合があるよね。 「コンビの時は面白かったが解散したらダメだなあの漫才師」とか、 「バラバラになったらなんだかいい曲ひとつも作らないなあのシンガーソングライター」とか、 「あのヒットは相方の力だったんだな。こいつにはなんも能力ないんだわ」とか、 キツイ批評を浴びるのもよくある話。 いまはすっかり声が出にくくなって痛ましい〔伊勢正三〕も、 解散後の〔風〕時代は彼らしさがよく出ている楽曲をたくさん作っている。 (〔風〕のギター譜:ドレミ楽譜出版 も以前入手済みで、日々ネタ曲を練習中) まだ、一曲目を練習し始めたばかりのソロの〔南こうせつ〕だが、 はたしてどんな〔こうせつWorld〕を見せてくれるのだろうか。 とてもとても楽しみな、AMAG'Yである。 ところで、 70年代フォークのギター譜がよくNetオークションに出品されるが、 たまに「貴重、プレミア、希少本」などとキャッチ―なタイトルで バカ高い入札設定に出くわして驚くことがある。 たしかに、 廃版・少部数で希少なのは事実だろうが、 楽譜もギター同様、使い倒してなんぼなので、 コレクターズitemでない限りはできるだけ安い価格からスタートしてほしい。 ゆっちゃ悪いが、 オレなんぞは、手に入れたギター譜は、どんどこ書き込んで、Live時にはcopyもして、 とことこん使い倒す方であるので、 もしも、押し入れに眠っているホコリ臭い古い70年代フォークの楽譜があったら、 ぜひ、Netオークションに出品してもらいたいものだ。 さて、〔南こうせつ〕の歌を聴いたことがある人は分かるだろうが、 彼の声あるいは歌い方はとても特徴があり実に個性的だよね。 どこでどんな歌を唄っても〔南こうせつ〕だって分かるのはうらやましい。 ただ単に「良い声」「美声」というのはかえって特徴がなくて記憶に残らない。 情緒的で思い入れたっぷりに独特のビブラートでけっこうな高音まで上り詰めるあの声。 いまも変わらず(ちょっとはおじい声になったかな)あの声で ♪いもおぅとよぉおぉ〜♪とか唄えるのがすごい。 それに比べ、伊勢正三は、声帯を傷めたのか、 だいぶ以前から聴くも無残な歌唱が痛々しい。 それでも「正やん」は唄い続けている。その昔、彼は彼の歌の中で、 「たとえ旅の途上で出会った一人の少女が聴き手だっとしても僕は唄っていきたい」とか言っていたが、 今の彼には漂泊の旅の途中の一少女どころか、全国津々浦々に、 「かぐや姫」「風」「伊勢正三」を信望厚き信奉者がうらうらーと無数に存在しているわけで、ただ、そのことだけからも伊勢正三が唄いつづける「理由」は大きい。 親父のささやかな財産を小遣い稼ぎのためにNetオークションに出品してくれた青年よ。 ありがとう!たぶん、親父さんと同世代であろうオレは、その貴重な財産をとことん、しゃぶり、いや、有効活用させてもらうことにするよ。♪ それじゃ、また!。.:♪*:・'(*⌒―⌒*))) |
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2012/04/04 | |
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