音楽の楽しみ方 
 
日高の鳥さん
  

 オヤ応のSPとは別に、いろいろなイベントやライブに出演している人は多い。地元の催しもの、老人ホーム、アコギで歌える店、本格的なライブハウスなど、探せば歌えるチャンスが少なからずある。新たな仲間ができて次につながることもあるので、大事にしたい場でもある。そこで、今回はふだんこんな感じで歌っていますという様子を紹介したい。

 私は、8年前まで埼玉県朝霞市に長く住んでいた。その土地の縁で、ひょんなことから東武東上線志木駅近くのフォーク&韓国料理居酒屋「ハリス」に顔を出すようになった。ここでの演奏会はすでに3年続き、毎月1回日曜日に楽しんでいる。ときにはオヤ応の仲間が集まることもあり、音響はカラオケ設備だが、ギター好きや歌好きが集まって来る。看板の韓国料理も安くてうまい、気のおけない店だ。ここでの演奏会は宴会の延長線上にあり、とてもリラックスした練習となる。3時間半、¥1,000でワンドリンク制。

 そして、日高の隣町である飯能に本格的なライブハウス「イーストコート」がある。オーナーは地元の若き建築家で、もともと居酒屋だった家の2階を自宅にして、1階をライブハウスに改造した篤志家だ。打ちっぱなしのコンクリートで四方を囲み、客席より低い位置にステージを掘り下げた、なんともユニークな店だ。自身がロックギターのプレーヤーのため音響にも詳しい。ステージは4人が並んで立ってちょうどいい広さになっている。ここはオーナーがライブを企画し出演者に交渉するシステムをとる。これまで3回ステージに立ったが何せ音響がいい。毎回4、5組の出演者は若い人も多く、そのせいで音楽もさまざまだ。毎週土曜日にライブだけをやる店。週末のワンコインライブ。営業は度外視の本格ライブが楽しめる。ワンステージ30分、¥1,000でワンドリンク制。

 最後は東武東上線の東松山にある「音蔵」。ここは農家の土蔵を改造してライブハウスにしたもの。家主が音楽好き(自分でもやる)で場所貸ししている。「音蔵スィートレビュー」という主催者(5名)が出演者を集めて年に5、6回ライブを開催する。ここは木に四方を囲まれた蔵の中で音が柔らかい。やはり毎回4、5組が出るが、とてもいい空間だ。狭いので演奏者と客の距離が近く、その分アットホームで鼻息まで聞こえる。ちょっとばかり不便な場所にあるため初めての人は迷いやすいが、マニアックな熱いライブが毎回楽しめる。ワンステージ30分、¥1,000で自演DVD1枚その場で作ってもらえる。

 オヤ応の首都圏SPや居酒屋を練習場とし、ときどき誘われて出るライブを発表の場とするパターンだが、目標がボケないので励みになる。ギター弾かなきゃ、歌作らなきゃという気になる。オヤ応の練習場での同世代層は和みを与えてくれ、ライブでの異世代層は緊張を与えてくれる。この緩急が継続のキーポイントであり、楽しみ方のコツなのだ。長く続けたいと思う。

  
2012/5/21
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