松山千春 デビュー35周年コンサート Report〜前編〜 | |
(⌒杰⌒)AMAG'Y | |
地元が生んだ偉大なるフォーク・シンガーソングライター〔松山千春〕のデビュー35周年のコンサートに行った。 昔からの大ファンなのに、今回が「初コンサート」、かつ知り人からの頂きもののチケットという、ファンにあるまじろな、いやあるまじき悪行。 会場の雰囲気は、憧れのスターに会いに来たというよりも、地元出身の歌のうまい兄ちゃんが成功して里帰りしたから町の公民館に顔でも見に来た、とでもいうような、実に和気藹々のムード(あくまでオレの私感)。 もちろん2,300人満席、単純売上で1,800万円也のコンサートが、そんなお気楽なものではないだろうし、全国各地には追っかけはもちろん、熱烈苛烈なファンも多数の、まちがいなく大物≠ナはあるが、地元開催のコンサートゆえの、観客側の勝手な親近感が、そう感じさせたのかも(あくまでオレの感想ね)。 実は、今回のこの会場は、35年前に〔千春〕が初めてコンサートを開いた、まさに原点ともいうべき聖地=B 彼の自伝を元に撮られた映画〔旅立ち~足寄より~〕でも、デビューに至るまでのあれやこれやが描かれていたが、デビュー当時「何者、コイツ?」的な白眼視で迎えられた田舎出のアンちゃんが、いまや同じこの会場に2,300人のファンを集められるまでになったのは、実に驚く。 コンサートなどまったく行かないオレなどにすれば、ただ一人の男の歌を聴きに、2,300人がお金を払って集まるというのは、改めて言うのも阿呆なセリフだが、正直スゴイなぁ。 ※スターのコンサートってそういうもんだろね。でも実際に満席の会場に居てみると、よくよく考えたらすごいことだな、と思わさる。 千春のコンサートは事前にハガキで申し込みんで抽選方式でチケットが購入できる。 自宅のお向かいの、同じように熱烈千春ファンの奥さんもこの方式で毎回申込んでいるという。会場の後ろの席の初老夫婦も「ようやく抽選に当たったでや」と話していた。 ちなみに、オレの席は、一階のずっーーと後ろ。最後列から三列目。 予めstageから遠いのがわかっていたので双眼鏡持参しての観戦だ。 会場入り口では500円でオペラグラスを貸し出してもいた。なんでも商売にするんだね。 2,300人の客のほとんどはオレと同年代かそれより上の世代で、けっこう夫婦ものが多い。 互いに独身だった二十代の頃から千春を聴いていて、夫婦になってからもファンというのもなんだか温かい感じがするわな。 かつ、女より男比率が高いのも千春のコンサートの特徴だ。 緞帳が上がる前の会場からの声援も男のだみ声ばかり。 ※開演後のトークで、千春本人も言っていた。 さっきから、千春、千春と人のことを呼び捨てにしやがって しかも女じゃなくて男ばっかりの声で、正直テンションが下がった≠ニ…。 ファンで、かつ何度もコンサートに来ている人はよく知っているが、千春は曲間の話が長い。MCとかいうレベルでなく、けっこうな長シャベリだ。 同じハゲ系フォーク≠フさだまさしも話が長いので有名だが、この日の松山千春のコンサートも、三時間のうち一時間はいろんなネタでくっちゃべってた。 それが楽しみで来るファンも、多分多いが、バックバンドの七人も、曲間曲間でよく辛抱強く待っているものだと感心する。 仕事とはいえ、大変だ。 今回、千春のツアーに随行しているバックバンドは、左端から順にKeyboard(ずっとキーボード弾いてた)、アコギの人(オレと同い年の有名ギタリスト)、percussion・sax(この人が一番いろんな楽器を忙しくあれこれ操っていた)、drum(地元出身)、base(開幕前に音が出なくなったと千春が暴露)、keyboard(この人がコンサートマスターらしい)、electric guitar(アコギも弾いた)、という構成。 ファンサイトやブログによると、千春のコンサートはレーザーとかCGとか、派手な演出は一切なく、ライトや背景など、ごくシンプルなstage演出なんだとか。 その意味で、(よくは知らんが、ユーミンやドリカム?みたいな)派手に見せる、魅せる≠ニいうよりは、(歌と演奏を)聴かせる=A(千春のしゃべりを)聞かせる=Aコンサートなのだろう。 custom madeのAcoustic Guitar の歯切れの良い音量たっぷりのイントロから始まったコンサートは、結局、二度(二曲じやない)のアンコール含めて、全部で17曲プラスアルファで約三時間。 ※プラスアルファは、途中、お遊びで唄った「銀座の恋の物語」やワンフレーズだけの曲。衣装は4種類のお色直し、本人のアコギ弾き語りはなしという構成だった。 さすがに地元だけあって、千春が支援する某政党の〔M.S〕が娘を伴って客席に現われ、顔見知りの支持者たちとあいさつしたり握手したりしていたし、なんと、千春に誘われてステージにも登場した! 彼は千春と同じ高校の七期先輩。長い付き合いなので(変な話だが)ステージでの掛け合いも実に息が合っていた。 とりあえず、コンサート・レポート(コンレポというらしい)の定番なので、曲名一覧をば…。 (今回は、ツアー最終日の2日連続公演なので2日目の曲構成とはきっと異なっているだろう) 1.風光る 2.ピエロ 3.良生ちゃんとポプラ並木 4.生命 5.もう一度 6.愛ははかなく 7.human 8.Sing a Song 9.淡々と… 10.ガリレオ 11.我家 12.旅立ち 13.長い夜 14.愛は… 15.銀の雨 16.人生の空から 17.炎 松山千春フリークとしては、もちろん知っていたり、しLiveで唄った曲も入っているが、まだ練習しておらず、初めて聴く曲もあった。 なにしろ、多産なシンガーソングライターなのだ。しかもほぼすべてが自作(作詞・作曲)だからも凄い! ※中島みゆき・井上陽水・ふきのとう・長渕剛なんかも多量のオリジナル曲あり。 このコンサートで初めて聴いて、いいな、いつか自分のLiveでもやってみたいな、というのが、【10.ガリレオ】と【11.の我家】だった。 アンコールで「おまえら、古い歌の方がいいんだべ?」と苦笑いしながら唄ってくれた、初期70年代の名曲たちももちろん素晴らしいが、90年代以降発表のSongsの中にも素直にイイね≠ニいうものがある。 千春にしろ中島みゆきにしろユーミンにしろ、ある程度曲調やフレーズがパターン化している人の楽曲は、あきられてしまってもいいようなものだが、それがそんなこともなく長い間、息長く第一線でアルバムを出し続けられるというのは、ファンにとっては、その予定調和のパターン≠ェ気持ちよく、ツボにはまっているせいなんだろう。 この日の千春の調子は、最初の数曲こそ、声の伸びが緩く、持ち前の高音もやや苦しそう。それが長いしゃべり、小ネタの数々を展開して、ノドもこなれてきたのか、後半からアンコールに至るころには、さすが百戦錬磨のプロだけあって、声量・伸びやかさともにノリに乗ってきた。 恐らく観客の中には一緒に口ずさみながら、一流のPA付の音響なら自分だってあれくらい唄えるぜ、という千春もどき、千春フリーク、フォークおやぢたちが彼の歌にのめり込んでいただろう。 もちろん、オレもその一人だったけど。 それじゃ、また! 〜後日投稿予定の、後半へつづく〜 |
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2012/07/08 | |
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