Netオークションで謎のGuitarを入手 | |
(⌒杰⌒)AMAG'Y | |
NetオークションでAcoustic Guitarを探していると、時折謎のGuitar≠ノ出会うことがある。たいていのGuitarのことは、ネットで調べれば検索でヒットするので、単に自分が知らないだけで、けっこう有名なGuitarだったりするのが常だ。 その一方で、Net検索にもまったくひっかからず、ブログなどでも語られていないようなGuitarと出くわすケースも、稀にある。メーカー名や型番、brand名やcereal-number、あるいはヒットしそうなキーワードなども駆使しながら、そのGuitarの出自を探ろうとしても、いっさいひっかかってこない場合もある。 Netも万能じゃないし、NetそのものにのっかっていないGuitarがまだたくさんあることに、驚きもするし、首をかしげたりもするそんな自分だ。 Netオークションに出品されるくらいなので、出品者本人が購入したり他者から譲られたりしたものだろう。 大手メーカー製品から個人工房製作のものまでさまざまだが、 たいていはそのGuitarについての記述がどこかで見つかるものなのに…だ。 時々、出品者本人のものではなく他人からの委託品であったり、リサイクルショップなどからの出品で、その出自が全く分からん、だから「ジャンクで!」みたいな場合もあり、調べようとしても、どーにもならないこともなくはない。 29本目のGuitarとして、先日入手した〔Craftman Star of America〕というGuitarの場合は、ほぽ同じものが某Usedギター・ショップで販売されていたので、まったくの謎≠ニいうわけでもなかった。 それでも詳しいSpec.や元値などの情報は不明で、上記shop以外で、Net検索にひっかかるような情報は得られなかった。 台湾製であることは現物入手後、Head裏にシールが貼ってあったので判明したが、sound-hole内の円形のラベルには〔Craftman〕というbrandlogoと、〔Star of America〕というこのGuitarのシリーズ名?が記載されているほか、型番やcereal-numberなどはない。 〔Craftman〕というGuitar-brandで引っかかるNet情報もないし、(Craftsmanというs≠フ文字が入ったbrandはあるが…)〔Star of America〕で関連付けられるものも見つけられなかった。 BodyTypeはDreadnought-Typeで、Body Depthは100mm~125mm。 Venetian-Typeのsingle-cutawayを施してあり、存在感のある抱え心地だ。 Top・body・Neckなどすべてはつや消しの塗装でサラリとした感触。 Topは合板のspruce、Side&Backも合板のmahoganyかそれより格下の用材。 bodyとNeckはwhite-celluloidのBindingが巻かれている。 何より特徴的なのは、シリーズ名であるらしい〔Star of America〕を体現するようなFingerboardの★型のposition-markである。 当初、NetオークションでこのGuitarの写真を見た時、そのposition-mark素材が、celluloidにしろ(ま、有り得ないけど)abaloneかM.O.Pだったら、こりゃあすげーインパクトだな、とウハウハ期待していんだが、現物を見てびっくり。 何とそれは「シール貼り」のposition-markであった! シール貼りのposition-markなんて、いままで見たいこともなかった(知らないだけでけっこう普通にあるのかもしれないが)から、所々、ペラりと剥がれかけているその★型のposition-markをみて、なんていうバッタもん!≠ウすが、made in Taiwan…と、苦笑いしてしまった。 ※いや、made in Taiwanが全て悪いわけじゃなく、なんとなくの印象です。 bridge-pinもsaddle & nut も安物のプラ製、Tunerもギアタイプにcoverがついた安いType。 Fingerboardもよく分からない用材で、その上の塗装もムラありでなにやら薄墨でも塗りたくった感じ。 もう、このあたりで安物のパチモン≠フ匂いがプンプンだが、そうとも割り切れない要素もあちこちあるから謎めいて面白くなってくる。 TaiwanにもChina同様、たくさんのGuitar工場があり、おそらくその中には、大手のGuitarメーカーからOEM受注して製作するようなレベルの工場もあるだろう。 この〔Craftman〕のGuitar。 Topに多少のキズ・汚れはあるが、全体としてはキレイな部類。 いつもどおりクリーナーで汚れ落としをして磨いたのでさらにbeautifulに。 pick-guardは保護シールが貼られたまま。剥がせば当然の新品Black pick-guardに。 sound-hole内を覗くと、なにやら台湾の新聞の切れ端が所々にくっついている。 梱包して輸送中に紛れ込んだものか。 このあたりも出荷前の製品Checkなんか皆無だと分かる。 Bindingもしっかり巻かれて、cutawayだってそれなりの技術が必要だろう。 Neckは最近では珍しい太めのグリップ。手の小さい者にはやや握るのに苦労あり。 Headの形状はいわゆる先細Type、ちょうど〔Seagull〕のようなデザイン。 タテ位置logoの配置もなにやら〔Seagull〕のパクリのような気もする…。 nutの溝切りは、なんていうかもう適当感満載。 ここに繊細な加工なんて必要なの?と開き直られそうな幅広で適当な加工。 極細のダイヤモンドやすりでキリキリ削り整えて、2Bの鉛筆でこしこしなぞりました。 Tuner本体は安物ながら、なんと金メッキ! ギア比は低く、精度の高いtuningはムリそう。 弦高設定値は、12Fretで6弦2.5mm、1弦も2.3mmの最適値。 とまあ、単なる安物のバッタもんなのか、それなりにHand-Craftされたものなのか、「?」が三つくらい。 張られている弦は種類の違うものがバラバラに装着されていたので、もちろん全部Martinの新弦に取り替えてのtuning。 その前に、saddleを外してみると、おやおやシムが二枚敷いてあった。 Neckの反りはないので、恐らくはsaddleの高さ設定が適当だったために、弦高が低くくなりすぎたための処置とみた。 シムを一枚くらいはずしてもいいが、ビビリがでると面倒なので、シム二枚はそのままに、saddleの一弦側のみ少しだけ削った。 改めて、弦を張り、tuning。そしていよいよ「音出し」である……。 結果…。 むむむむ…。なんだろう、やけに大きな音量。 ちょっとやかましいくらいのvolume感! でも、明るくBrightな音質というのとも違う。 いうなれば声だけデカい能天気で陽気なラテン男≠ニでもいえばいいか。 〔Taylor〕のような洗練されたタイトでBrightな音色とは違う。 でも、body全体を使って呼吸しているようなスゴイ肺活量なのだ。 専門的なことは知らないが、Body Depth(胴厚)が深く、容量があって、 None-Scalloped bracingで、音を跳ね返す力が強く、音圧が増し力強く響くということがあれば、このGuitarは、そういうことも考慮されて設計されているということなのか。 Guitarに詳しい人がいて、「大きな音のするGuitarを造ることはさして難しくない」というならば、驚いたり感心したりすることはないのかもしれない。 けど、それほど高価ではないと思われるこの〔Craftman〕が、実はTaiwanのけっこうな技術力を持った工場製だったりしたら、それはそれでいわゆるひとつの掘り出しもん≠セったりして? いろんな意味で「実に興味深い」Guitar。 〔Craftman Star of America〕なのであった。 それじゃ、また!。.:♪*:・'(*⌒―⌒*))) |
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2013/04/10 | |
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