たかが自転車通勤されど・・・ 
 
日高の鳥さん
  

自宅から最寄りの駅まで自転車をこぐ。バスに乗らずに自転車をこぐ。そもそも自転車をこぐ理由というのは、バス便がない、歩くのが面倒、健康のため、などいろいろあるが、理由はともかく自転車に乗っている人は意外に多い。私は過去にはかなり、現在もそこそこ自転車をこいでいるが、そのキャリアは次の通りである。

18歳から28歳までの10年間、往復13kmを雨の日も風の日も自転車をこいだ。それは足として利用できるバス便のない不便な場所に住んでいたためで、社会人になってしばらくの間もひたすら自転車をこいだ。月に25日は出かけていたので、10年間で3,000日は自転車をこいだ。若さのせいで39,000kmを走り抜けた。

37歳のとき、埼玉県朝霞市から高円寺までマウンテンバイクで通ったことがあった。電車で50分かかるところを、自転車で、50分で走った。肉体的にかなりハードな挑戦で半年しかもたなかったが、往復39km、120日間で4,680km走った。今思うと、まだまだ血気盛んな自分がそこにいた。バカなことしたが楽しかった。

48歳になって埼玉県日高市に越し、高麗川駅まで自転車をこぐことにした。わずか2kmだが、歩けば20分かかる。運動不足を補うにはちょうどいい距離だが、往復4時間の通勤の最初と最後が歩きというのは、正直きつい。そこで自転車をこぐことにしたが、すでに9年間、延べ2,400日、地道に9,600kmを走り終えそうだ。

今まで走った距離を足すと53,280kmとなり、65歳までに60,000kmを少し超える。ちなみに、国土交通省によれば日本の海岸線の長さは29,751km(大きな島を含む)なので、今のところ日本の海岸線1.8周が終わり、65歳まで走ると2周を越える。過去に走って来た道が全体として平坦だったので、海岸線というのはかなり実態に近い。

漠然と走った距離を足してみたが、仕方がなかったとはいえ、よく走ったものだ。私が、足腰が丈夫な理由は正にここにある。乗っている自転車はドロップハンドルでも何でもないが、格好はともかく、今でもバリバリの自転車乗りだと言いたい。続けることの凄さを数字で確かめることができた。たかが自転車通勤されど、である。


2014/8/19
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