「トトロを迎えに行ってきて。散髪してるし。」
犬の美容院ってのが、出来たんです。警察の裏に。
「ごめんやす。（・・）」
さすがに、おしゃれな店内。とても田舎町とは思えません。
入り口脇の籐のイスの横に、赤いバンダナを巻いた犬が.....
............さすがにおしゃれだなあ。トトロもせめてこれ......あり？
トトロでした。飼い主が見違えるほど、かっこよくなったトトロが。
「お前、トトロかい？わははは。男前だね。わははっ！！（＞＜）」
「バウ、バウ。」
「三ケ月に一度は連れてきて下さいね。いい犬だし。（＾＾）」
「犬は飼い主に似るってゆーけど、何もここまで......わはは。」
「.......................（ーー）」
「三ケ月どころか毎月でもいいくらいだ。あはははは。（＾＾）」
「バンダナはトトロちゃんへ、プレゼント。一万二千円です。」
「え？.....いちま.......あ、ああ。一万二千円ね.......はい（．．）」
途中にある公園のベンチに腰をおろします。
「こうやっていると、CMの撮影だと思われないだろーね。（＾＾）」
「でもね、トトロ。おとーさんの散髪代が三千八百円なんだ。（．．）」
「バウ、バウ。」
「お前が、一万二千円ってゆーのもなあ.....お前は犬だよね。（・・）」
「こら。顔をべろべろ舐めるな。.........わはは。止めろよ。（＞＜）」
「ただいまあ。（．．）」
「まあっ！トトロっ！トトロなのねっ！！（＞＜）」
「かわゆいっ！！なぜにあなたは、トトロなのっ！！（＞＜）」
娘とカミさんは、大騒ぎ。でもなあ......一万二千円だよ。（．．）
「どーする？三ケ月に一度は連れてこいって、ゆってたし。（・・）」
「何か節約して、トトロの散髪代にまわさなきゃね。（．．）」
「何かあるかい？俺のこづかいは減らすなよっ！！（＞＜）」
「あったっ！！あったわっ！！節約出来るものがっ！！（＞＜）」
「あったかっ！！よかったあ。何だ、それはっ！！（＞＜）」
「..............................あなたの散髪代（・・）」
