2006年8月29日
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ボーカリストデビューへの道程
 
(コテ/1980年生/群馬)



この間ライブをやってきました。
担当はギター&ボーカル。
この日に至るまでかれこれ12年かかったのでその件について少々お話します。

ギターを始めたのが中学2年生の頃だから14歳か?
多分、先輩や同級生が弾き始めたから影響を受けて自分も始めたタイプ。
まあ、あまり詳しいことは覚えていない。
今が26歳なのでかれこれ12年、我ながらよく弾き続けてきたと思う。
今から12年前というとちょうどビジュアル系のバンドが全盛の頃、
同級生がルナシーだエックスだと騒いでいる頃に自分はビートルズに傾倒していった。理由は英語の授業で先生がビートルズをよく流していたから。

そうしてビートルズの歌を(ビートルズは曲を練習しても仕方ないですよね?歌を練習しないと。)練習し始めるのだがどうもうまく歌えない。
でもそのうち歌えるようになるだろうと毎日毎日歌っていたがどうもうまく歌えない。

そんなある日、家に遊びに来た友達が僕のギターにあわせて歌を歌った。
イエローサブマリン。。。。。うまいな。。。。。
その時にやっと気が付いた。←遅いな。。。。

俺・・・すげー音痴なのね・・・・

まあ生来割りとプラス思考の自分は「音痴って気付いたのだからもう音痴じゃない」と思い込みその件はうやむやにしてしまった。
まあ音痴だって気付いたらすぐに歌がうまくなるわけでは無いのでその後、高校生になってからはギタリストとして文化祭バンドなどで演奏を続けてきた。

そうして高校を卒業して就職してからもギターを弾き続けてきたのだけれども今度はバンドをやらなくなったらギターだけを弾いていても楽しくないので再び歌を歌い始めた。

やっぱりうまくない。うまくないんだけど歌が好きで好きでたまらない。
うまくないんだけど歌を歌うのが楽しくてたまらない。
下手の横好き。。。。うーんぴったり。。。
好きこそ物の上手なれっていう言葉が自分にはまったく当てはまらないなあ、と。

そして歌を歌っていたある日、ふと自分の耳がギターの音と同化する瞬間が訪れた。
自分で弾いた音をそのまま口に出来る喜び。歌がうまい人はこんなこと普通のことなんだろうけど音痴だった自分にはただただ感激。

好きこそ物の上手なれ・・・誰が言ったのか的を射た言葉だなあと都合の良いように解釈しつつついにボーカリストデビュー!
ギターを弾きながら歌を歌いました。
バンド編成はこの僕とドラマーの2人組という少し変わった形でのライブとなった。(8月27日!タイミングよくリレーエッセイの依頼がきた)
まあ持ち歌が少ないので3曲演奏した後になんとアンコールまでもらって急遽一曲追加。感謝感激。最高の瞬間。

音痴だなあと気が付いて12年。歌をまともに歌い始めてからは約7年。
よくくじけずに歌い続けてきたと思う。
こうなったら死ぬまで歌とギターを続けて行きたいと思う。
下手な歌を長年聴かされて来た僕の奥さんにも感謝したいと思う。

どうもありがとう。

下手なやつでも時間をかければ上達するっていうことが分かった。
不可能なことってこの世に無いんだな。一つまた心から誇れるものが出来た気がする。
このエッセイを読んでくれた人が少しでもやる気が出てくれたら良いなと思います。



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