ギター回顧録(1)マーティンギターフリークの誕生
しげお
  

こんにちは。しげおです。先に管理人たる山下さんからリレーエッセイの依頼を頂戴し、一筆啓上仕りましたが、思えばギターがらみとはいえ私事の開陳にすぎず、ギターへの思いを述べたとはとても言えないことに思い至りました。人生上の出来事は、メンバーの皆さんそれぞれがお持ちのこと、自分だけ特別のように申し述べてもしょうがなかったかな、と思っている次第です。

そこで、今一度、僕のギター、特にマーティンギターとの出会いを振り返って、その回し者誕生秘話としてお届けしようと思いました。それでははじまり、はじまりぃ〜!

あれは忘れもしません、1999年の10月のことです。埼玉県北部のF市のショーサンプラザにあります小さな楽器店を訪れた時のことでした。店頭に無造作に置かれたカタログに目が止まり、なんだろう?と思ったのが全ての始まりだったのです。

値段が千円もするそのカタログは今でも手元にありますが、カタログと言うにはかなり大きいものでした。それもたった一部そこに置いてあったのです。綴じるためのホチキスの部分は多少擦り切れ、それまで多くの人の手にとられた証拠を示すものでした。

決して綺麗とも、そして安くもないその冊子をお金を払ってまで持ち帰ろうとした理由はなんだったのでしょう?収穫のないことを予測しての、せめてもの慰めだったのか、今もってはっきりするものはありません。ですが確かにその日マーティンのカタログを僕は手に入れたのでした。この出来事が、僕がマーティンにのめり込むきっかけとなったのは間違いないのです。

それまで恥ずかしながら、マーティンギターについて全く知識の無かったものですから、その冊子に書かれている内容は、単に商品紹介などに留まらないで、ギターの歴史の一部を教えてもらった気がしております。

その中でも一番僕の目をひきつけてやまなかったのが、トリプルオーのページ、特にミスタークラプトンのシグネチャーモデルの紹介ページでした。とにかくそれまで思っていたギターの値段の常識を見事に覆すプライスリストとともに、そのページのインパクトは大きかったです。

正直、42ECは無理そう、でも28ECはあるのかな?えー値段は・・・48万円!なんじゃそりゃ!といった思いを経験したのを思い出します。

そんなショックに見舞われつつも、その月の25日にはめでたく28ECが我が家にお目見えすることとなります。いや、恐ろしいくらいの、積もる思いの結果でした。その時から、ギターの素材たる木材への興味が湧くようになります。そして、別の素材でできたギターが欲しいな・・・。飽くなきギター三昧への日々がこうして訪れたのでした。僕はエレクトリックもやりますので、全く同じテンションで両方いくものですから、家計への圧迫はもう必然と申せましょう。

その後大変なことになってまいりますが、今回はこのあたりで終わろうと思います。

なにはともあれ、このようにして一人のマーティンギターフリークが誕生いたしました次第です。ご精読マコトに有難うございました。

 
2005/05/13
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