CS&Nの3人の欧州コンサート・ツアー
みつこ(♂)
  

CS&Nの3人の欧州コンサート・ツアー。皮切りは、アムステルダム。
これが、6月5日の日曜日。ネットで発売開始5分後に、運良く5列目の席を入手した私は、開演の8時を待ちきれずに、6時前から会場周辺をうろうろしていた。
会場は、サッカーのアヤックス・スタジアムのすぐ横にある、ペプシ・ステージ。
入場開始は6時45分頃。それでも中で待たされ、実際にホールに入ったのは、7時半だった。

8時10分前になっても、会場は6分の入り。これで、本当に完売したのか?人気はもうだめなのか?ガラガラだとやる気失くすだろうな、と心配したが、8時には満員になった。観客の平均年齢は、想像したとおり、40台の後ろの方。いや、もっと上かも。

暗い中、ステージでは若いスタッフが、ギターのチューニングに一所懸命。
8時20分になって、やっとぞろぞろと出てきた、出てきた。スティーブンはストラトを抱えている。”Carry On” でスタート。次は、グラハムの”Marrakesh Express”。しかし、功なり、名を遂げると、人は自分を律することができなくなるのか?

デイビッドがデブなのは、前からだった。グラハムは、若い頃の体型がくずれていない。そして、スティーブン・・・・・・・・・。嗚呼、言葉が無い! あの、マナサスやバファロー・スプリング・フィールドを率いていた頃の、精悍な男は、何処にもいなかった。しかも、膝が悪くて、まともに歩けない。これも、体重の増加を、足が支えきれなくなったからか・・・。さらに、声が出ていない。あの美しい高音は、何処に消えた?

でも、スティーブン、私は今でも君のことは大好きだ。いくらデブで、アルシンド(頭頂ハゲ)になっても、君の音楽は最高だ! 君のD-45から出されるきらびやかな音を期待していたのに、たった1曲だけだった。後は、ほとんど、ストラトかホワイト・ファルコン。しかし、これからは、君の音楽はCDで聴くことにするよ。(今までどおりだ)

コンサートを通して、メインのおしゃべり、曲紹介はグラハムだったが、時々デイビッドが出てきておしゃべり。グラハムとデイビッドの掛け合いは、まるで漫才みたいで面白い。

〔その一〕
若いメンバーの作った曲(Don’t dig the ground hereだったかな?)の紹介。
「アメリカで、核廃棄物の処理場所の碑銘を募集するコンテストがあったんだよ。ヨッカと言う所で、とにかく核廃棄物がその力を失くすまで3万年掛かると言う。“此処を掘るな、危険!”と言う碑銘なんだけど、3万年も後に、誰に読ませようと言うのだろうね?その頃、人類が生き残っているかどうかもわからないし、何かが生きていたとしても、それはフランスのゴキブリ(French Cockroach)くらいだよ。」
ここでグラハムのするどい突込みがきた。「デイビッド、明日パリのお客さんの前で、それと同じこと、しゃべれるの?」
デイビッド、しばらく沈黙の後、「いや、・・・無理っしょ・・・」

〔その二〕
Chicagoと言う古い曲の紹介のとき。
「これからやる曲は、アメリカのある都市の名前に因んだものです。残念ながら、ご当地アムステルダムの名前に因んだものは、詩になるような韻を踏んだものが思いつけなかったので、曲ができていません」とデイビッド。
すると、またまたグラハムが、「韻だったらあるじゃん、Give a Damn! (クソ喰らえ!)」

いや、本当に楽しいおしゃべりだった。
でも、返す返すも残念なのは、恐らくスティーブンの喉の所為だろうけど、”Suite - Judy Blue Eyes”をやってくれなかったこと。DVDでは、神技のような指運びを見せてくれていたけど、実に心残りだった。
 
2005/06/08
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