2004年7月9日
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「ギターへの目覚め」
 
(kaname/45歳/兵庫)
 

私がギターに興味を持ったのは中学2年生の秋のことでした。
比較的おとなしい同級生のI君がヤマハFG-160を手に「人間なんて」を文化祭で唄っていました。・・・・カッコ良すぎ〜・・・・それが私の思いでした。

その時の私といえば、友人と下ネタの漫才をやり、藤正樹(スタ誕)のものまねをしてひんしゅくをかっていたのでした。
吉田拓郎・「人間なんて」と方や藤正樹・「忍ぶ雨」では、もう勝負は終わっていました。

このままではいけないと悟った中学生の私はカレー工場でアルバイトをやり、お年玉を寄せ集めて、1万2千円を作りモーリスF−12を買ったのでした。
しかしここでも、ヤマハの買える金額に後少し足りない惨めさを思い知りました。初心者にも歴然とした差の解る音とルックス。(特にペグには差がありました。)
その時からヤマハコンプレックスが生まれ、モーリスは二度と買わない決心をしたのです。

その後は二光通販の冊子を見ては「トムソン ドブモデル」にあこがれておりました。(ギブソン ダブ → トムソン ドブ)
あの派手なピックガード、いかにも高級そうなチューンOマチックサドル・・・。
少年の心は何処を見てるのか良くわからない鳩の目にすっかりK・Oされておりました。
何よりもひょっとすると、小遣いで買えてしまいそうな分割払いには少年の心は嵐の海の船のように揺れていたのでした。

あれからもう30年以上過ぎた現在・・・。
子供の頃のコンプレックスを相変わらず持ち続け、買っては売り・・売っては買い・・。
日夜、国家のGDPに貢献させて頂いております。
いつまでたっても男の子!!
おじさんは夢を持っていつまでも少年の心で居たいと思っています。

 
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