2004年10月3日
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「☆祈りませう☆」
 
(Bora/47歳/東京)


アタイだってこないだまでは一応アコギストだったざます。

ローデンなんつうオッシャレなギター爪弾いて唄ってただども、ある日突然一人黙っちって「あり?ちゃうやん。」ってな事になってまっただに。

好い音なんだけんどぉ、頭ん中で鳴ってる響きとちゃいまんねん。単音で追ってくと
正解なのに和音になると団子っちゃうっつうか、和音の構成音全部を同じ大きさで鳴らしたいなんつうことは滅多にねぐて、浮き上がらせたい一音か二音ってありますやんかぁ。だのに、全然ちゃう音が威張ってますねん。

んで、レインソングっつう「そっけない音だけんど性能は宜しゅおまっせ。」なギターに変えましてん。

とここで、アタイには「楽器が持っている音色を愛で、佇まいを愛で、共に唄い慈しむ。」などと云う高尚な思考回路は存在しないっ!っつうショッキングな事実に気付てまっただに。

んでも、ここまでは一応アコギストじゃぁあーりませんか。

そうこうしてるうちに、「アタイの喉は一声しか出んっ!アタイの声は一色っきゃ無いっ!性能悪いやんっ!これじゃイメージなんつってるバヤイや無いやんっ!」ってな驚愕(当たり前とも云う)の事実に気付いてまう訳でんな。

それからは、もー大変ざます。

「ハーモナイザー使おぉっと。」(あり?ギターにもかかっちゃうやんっ!)
「声を弄くっちゃうエフェクターだもんに。うふっ♪」(げっ、高いやんっ!)
「リバーブはレキシコンに限るっちゃね。」(............愛はかげろうだけんどぉ.......。)
「キターシンセは必需品やね。んでもってマイマイクつこてヘッドフォンでモニターしてぇ、と。(マイミキサーも要るやないのぉ!)してからにラックに組み込んでぇ.................っと..........................に、25kg.(・・)...............セメントやん。」

かくして、アタイのギターは玉子焼き用フライパンに弦を張ってまったと云う、伝説の「しゅたいんべるがぁ」、もとい「スタインバーガー」となるのであった。

アタイは何処人なのかしら、此処にいて良いのでありませうか。


つづく


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