「やっぱりマーチン」 |
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(なんとか/47歳/東京) |
30年近く前に、私は学生時代の仲間と「なんとか」という名のフォークグループを組み、かぐや姫の真似事みたいなことをしていました。ギターも歌も下手ですが、自分の中では最高の青春のひと時でした。また、これが私のハンドルネームの由来でもあります。
社会人となってからは時間的な余裕もなくなり、ギターとは疎遠の日々が続きましたが、ある日物置の片隅で、悲しいくらい埃をかぶった当時の愛器と再会したのです。信じられないことに、ギターの弦が切れずに保管されていて、当時の音がそのままくすんで聞こえた気がしたのです。
この再会がきっかけとなり、「久しぶりにギターでもやるか。このギターはボロイけどとっといて、思い切ってかの有名なD28でも買って、本格的にやり直そう」と決心するに至ったのです。
それから、かみさんを口説くこと約3ヶ月、やっと購入の許可が下りました。ところがD28ときたら、見た目は地味で、貝も縦ロゴもなく、おまけに高価なのに安っぽく見えることから、方針を急遽変更し、見た目派手な別のギターを買ってしまいました。
ところが、そのギターは見た目以外はなかなか馴染めず、結局3年でお別れとなってしまいました。その後も、「あぁ、やっぱりマーチン」という物欲の火は消えず、再びかみさんに「これが最後の1本だから、ささやかな夢を叶えさせてくれ」と必死に口説き、ついに私にとっては初マーチンであるHD28VCTMを購入したのでした。
感想は、正直これまでのギター観が変わるくらいのものでした。嬉しかったですね、ついに初マーチン!
その後、ご他聞にもれず増殖が始まってしまいました。あれだけ最後と言っておきながら、初マーチンの翌年にはD45を購入、さらにその翌年には、マーチンのライバルメーカー?のギターを購入、さらには、サイレンとギターまで購入してしまいました。
あ〜、欲言えばO28も欲しいなあ。
そうそう、大切なことを忘れていました。ギターの腕ですが、情けないことに30年近く安定しております。ソロギター? あれは二人以上で弾いて、音を合成しているに違いない、と今も信じています。何はともかく、日々練習ですね。今日も理解あるかみさんに深く感謝しつつ、O28、なんとか欲しいなあ。
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