2005年2月8日
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「私にとってのマーチン・ギター」
 
(ぶんめい/35歳/三重)
 

私は「音楽が好き」という以前に「ギターが好き」です。基本的にギターが鳴っている音楽はほとんど全て好きです。ついでに欲張りなもので、いろんなギタースタイルを、出来るものなら全部マスターしてみたいのです。

エレキでは、ラリー・カールトンのような流れるフレーズ、スティーヴィー・レイ・ヴォーンのようなぶっ太いチョーキング、チャーのようなスリリングなソロ&カッティング、アコースティックでは山弦のようなテクニカルなアンサンブル、忠英さんのような心温まるバッキング、マイケル・ヘッジズのようなソロギター、有山じゅんじさんのようなラグタイム・ブルースの弾き語り、ライ・クーダーのようなスライド、ついでにジャズギターやクラシックギターも。当然のことながら、どれもこれも中途半端で何一つマスターしていません。

マーチン命の方の多い本サイトへ投稿するのに少々勇気がいるのですが、実は私のメインギターはギブソンです。それも、60年代後期の細ネック、ヘッドアングル角14度、悪名高きアジャスタブル・ブリッジのJ−50です。

マーチンの鳴りが好きな方にとっては、本当に鳴らない、扱いにくいギターなのではないでしょうか。オヴェーションよりも生音が小さかったりして、悲しくなることもあります。でも、ステージではピックアップをつけますので音量の問題がクリアされると、エレキからギターを始めた欲張り者の私にとってJ−50はとても弾きやすく、フラットピックでのリズム刻みやストローク、アルペジオ、フィンガーピッキングなど何でもござれ、で非常に重宝するのです。

かくいう私も、マーチンは1923年のO−18と最近のOM−18Vの2本を所有しています。でも、はっきり言って使いこなせていません。O−18はラグタイム・ブルースをマスターしたいと考えて、OM−18Vはソロギターをマスターしたいと考えて、それぞれ手に入れました。
O−18は小さくてかわいく、家でポロンと音を出すには打ってつけですが、歌が下手なため弾き語りを披露するのは家族の前でもためらいます。OM−18Vは低音のハリが気持ちいいですが、ロングスケールが手に余ってしまいます。

O、OO、OOO、OM、Dなど多種類のボディサイズに対して、材料面でも、17、18、21、28、45などがあり、マーチンはいろんな音楽スタイルに対して、それぞれ最も相応しい型が選べるように取り揃えられていると思います。マーチンはいろんな音楽スタイルそれぞれにおいて、その道を極めるためのギターではないでしょうか。

何にでも手当たり次第に興味を持つ私には、マーチン・ギターが「ほれほれ、そんなに目移りしてないで、一つ一つちゃんとマスターしろよ」と言ってくれているような気がします。

 
 
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