「一緒に演りましょう」 |
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(佐衛門/54歳/福島) |
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二十五年触らなかったギターを手にしたのは半世紀を生きたあたりでした。
子供から手が離れ、夫婦二人での生活が始まったあたり。
元々ベース引きだったのだが、独りでのベースの練習は寂しくてネェ。
なんか思ってしまって、ほんじゃギタリストでもエェジャンと、
LPのクラッシックのGTを買ったのであります。
このLPはピックアップがセラミックなんでして、元気が良いんですね。
実はそういうメカニック的なことで選んだわけではなく、
好きなギタリストのマイクブルームフィールドが、
LPのゴールドトップを持ってたからに過ぎないのでありました。
要するにミィーハーなわけでして。
東京に出張のたびにお茶の水の楽器店、新宿のロックイン、秋葉原のイケベなどなどね、
チョイ時間が有ると覗きに行きました。
これが実に良くなくて、覗けば覗くほどね物欲が増すんであります。
そして目標が決まるとなぜかお金が貯まって来る。
ビールも発泡酒にし、田園ゴールドの熟成麦焼酎も大五郎になり、
タバコも健康のためと禁煙し、マァ手は色々と有りまして、
目標一筋、セッセセッセがんばれば出来るものですネェ。
何しろ若い時にはズットズット耐乏生活の連続でありましたから、
物欲は人一倍強い世代の我々で有ります。
LPの次はやはり335でしょう。サンバーストのネ。
目標の攻略に邁進したんで有ります。勿論オクタンには内緒。
マァ薄々は知ってたみたいですが、そんなもんで遊んでいる分には、心配ないと思ってたんでしょう。
いつしかおもちゃ部屋は満タンになり、リビングにも飾るようになっちまいました。
なんだかんだやってるうちに結構弾けるようにもなりましてね、
昔と違ってタブ譜なる物も有り、ナニが何でも耳コピしかないわれらが時代とは隔世の感がありました。
バンドを組みたいなぁと思いましたが、しかし東北のヘッコロ谷なモンだから、
なかなかこういうことを演ってる連中はいない。
それにブルースをやりたい私なんか相手にさえされないでしょうネェ。
それがたまたま車で聴いたジェスロタルの『Bouree』をオクタンが演ろうかって話になり、オクタンは学生時代にフルートを演ってたそうな。
急遽今度はベースに戻る事になっちまいましてね、
最近はずっとベースを練習する羽目になってしまった。
しかしオクタン口ばっかしでネェ、ぜんぜん練習する気配がないんでありまして、
私はA型血液のまじめだけがとりえって人間でして、
練習始めると二十五年前と今のファンク系のベースは一味も十味も違ってましてね、スラップあり、ゴーストノートありでね、難しいの何のって
団塊の世代の何クソもありまして、まだまだ退いてはいませんって??
福島南部 茨城北部 栃木北部の方一緒に演りましょう。
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