「笑顔の思い出」 |
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(yoyo/43歳/東京) |
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学生の時、盲学校から所属していた軽音楽部にバンドの出演依頼があった。京都のいくつかの大学からひとバンドずつ参加する盲学校の学園祭のハイライトだった。何故か、我が軽音楽部からは、僕の演ってたオールディズナンバーを大きな音でメチャ、うるさくにガサツに演るバンドが選ばれてしまったのだ。
当日、盲学校に行ったら、他大学のバンド達は、ニューミュジック系、フォーク系、フュージョン、ジャズ系で、うるさいロックなバンドは僕達だけだった。盲学校の先生から「トリでお願いします」なんて言われてるうちに講堂でコンサートが始まり、生徒達も楽しそうに聴いていた。
そして、僕らの時間になり、1曲目の「のっぽのサリー」を超高速で演った瞬間に、今まで大人しく聴いていた生徒達が、ビートにあわせて全身で喜びを表す様に踊りだし、僕らのステージに殺到したのだ。
当然、目が不自由な子供達だから、ステージ前に来るまでに椅子に引っかかって転んだり、ぶつかりあったりした子供が何人もいて、騒然となり演奏してから1分で先生達から「ストップ」が掛かってしまった。
その後、先生達の取り計らいで、椅子を撤去し、オールスタンディングで演奏したんだけど、興奮してステージに上がって来る子なんかもいたりして最高だった。子供達の純粋な笑顔は、今でも強烈な思い出として心の中に残っているのです・・・。
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