2006年8月7日
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「フォークの星」
 
(ターチ/44歳/静岡)



今年4月に小学生からの友人のKATTONとともにおや応に入会させていただきました。よろしくお願いします。

小学生時代から兄が聞いていたフォークソングで育ち、中学1年の時野球部の先輩が文化祭でかぐや姫の「加茂の流れ」に感動してフォークソングにはまり、中2で姉のギターを弾き始めました。中3になると自分のギターを買い、KATTONともうひとりの3人でグループを組み、文化祭でかぐや姫、風をやって、自作の唄を作ってはテープに吹き込んでは同級生に聞いてもらったりしていた。やがてそれぞれ別の高校へ進み、私の方はやはり文化祭でピアノ、ドラム、ベース、エレキとともに風をやりました。

そして大学では松山千春、長渕剛をひとりで爪弾く程度で、この頃から自分の下手さに嫌気がし、本当はフォークが大好きなのに「フォークは根暗」といっていた世間の風潮にも流され、就職とともにいつの間にか弾かなくなり、20年ぐらい、ほとんどギターに触りませんでした。それでもたまにKATTONと飲んだりすると、「かぐや姫合わせてみよう」とギター2本で弾いて思い出したりしていました。

最近になって小学校の同窓会でKATTONと弾こうということになり、かぐや姫再結成コンサートの影響もあり、練習するうちにやっぱりフォークっていいな、生ギターの音っていいなと気持ちが盛り上がりました。そして近所のログハウス居酒屋で小さなライブ兼カラオケ伴奏を始めました。そしておや応の存在を知って入会に至ったわけです。どりい夢さん、CYDさんと出会い、静岡も盛り上がろうと月に2回程練習会もやっていまして何だか楽しくて中学時代に戻ったようです。

実は今年高校時代に好きだった人が癌で亡くなりました。高3で付き合いが始まりかけたのですが、受験やささいな行き違いで長く続かなかった付き合いでした。(あの時今のように携帯やメールがあれば電話をかけたりするのをためらったりせず気持ちがうまく通じたかな?26年も前のことですが・・)今、お互いに幸せな家庭を持ち、クラス会で会ってまた俺は燃えているよと言いたかった。がんばってるねと誉めてほしかった。その人が俺に言った言葉で憶えているのが「フォークの星になれるよう少しでも私が力になれたら・・」。それが精一杯の好意の表現と理解してやれずに・・・

今思うと、フォークソングにはつらかった時その唄で助けられ、楽しい時もみんなで歌い、自分の人生でフォークソング・ギターに会えてよかった。よし下手でも今を楽しもう!子供たちにも伝えたい!フォークのオヤジになって、やがてフォークのジジイになって、そして地元のフォークの星となって輝いて散っていきたい!


 
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