2007年5月20日
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「60才になったら、1960年製のJ-45を」
 
(ken3542/1960年生/大阪)


初めて音楽というやつに出会ったのは、BEATLESでした。中学3年の時、友達の家でレコードを聞かしてもらって、すぐにお気に入りになり、LET IT BEのレコードを初めて自分で買いました。そうなってくると、やはりギターを弾いてみたくなります。最初に買ったのは、雑誌の裏表紙に載っていた¥5000のギターでした。でも、やはりそれはギターもどきであり、うまく弾くことができずに挫折してしまいました。

次に出会ったのは、かぐや姫でした。もうとっくの昔に解散していたのですが、かぐや姫FOREVERのレコードを手に入れ聞きまくっていました。そうするうちに、またまたギター熱が再燃し、今度は、お年玉を貯めて、YAMAHA FG-301というギターを購入、当時のフォークソングを弾きまくっていました。

そして、転機になったのは、高校3年の文化祭です。さしてうまくないのに、人前で歌ってしまいました。その感触が忘れられなくて、大学時代は軽音楽部に席をおき、思いっきり音楽活動をしていました。やがて就職し、大部分の皆さんがそうであるように音楽をする時間も無く結婚し、子供が生まれ、そうこうしてるうちに20年の月日が流れました。

再発のきっかけは、実家が引越しすることになり、自分の部屋を片付けにいったら、押入れになんとFG-301が。嫁の反対を押し切り家に持って帰りました。20年ぶりに弾くギター、弾きにくくなっていましたが、何とか弾けるので、みんなが寝静まった頃に、こっそりとギターを爪弾く日々、最初は指先がしびれて大変でしたけれど、だいぶんと戻ってきたその時、大学の同窓会があり、ギターの話をしていると、良い中古の店を知ってるとのこと。紹介してもらいがてら一緒に店に言ってみると、目に飛び込んできたのは、GIBSON J-45。一目ぼれとはこのこと、1週間後そのギターはFG-301に代って、毎晩のお供に。

別に誰に聞いてもらおうとか、ライブをしようとかは思ってません。でも、自分は音楽が大好きです。死ぬまでギター弾いたり、歌を歌っていきたいです。そして、60才になったら(還暦)1960年製のチェリーサンバーストのJ-45を買おうかなと思っています。




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