2007年6月15日
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「ギターに熱中していた学生時代、そして…」
 
(T・セイジ/1961年生/香川)


私がギターを始めるきっかけとなったのは、高校2年生の遠足の帰りに同級生6人でそのうちの一人の家に遊びにいったことである。その部屋にフォークギターがあって、当然のようにギターの話題になって皆が交代でギターを鳴らし始めたのだが、驚いたことに私以外の5人は全員ギターが弾けるのである。 こんなに疎外感を味わったのは生まれて初めてだった。

「ギターコード一つも押さえられないのは な、なんと 自分ひとりだけ、上手くならなくてもいいが、とりあえずギターを弾けるようにならなければ…」その時真剣にそう思った。一般的によく耳にするギターを始める動機は「○○の音楽を聞いて感動したから」、「女の子にモテたいから」等々が多いようであるが、私の場合は唯一疎外感のみであった。

すぐに近くの楽器店へギターを買いに行き、楽器屋の店員さんの口車にのせられて?初心者としては超高額の3万円のフォークギターとビートルズの教則本を購入。もともと凝り性だったのか、すぐにギターにハマってしまった。毎日2〜3時間は練習していたと思う。聞く音楽は主にかぐや姫、風、さだまさし等のフォークソングとディープパープル、クィーン、スコーピオンズ、ジューダスプリースト等のハードロック。その頃は、エレキギターを持ってないこともありロックは練習することはなく聞くだけであった。

かぐや姫を中心にフォークギター練習に明け暮れる中、あるとき神のように崇めていた元デープパープル(当時レインボー)のギタリスト:リッチー・ブラックモアが「アマチュア時代にクラッシクギターを学んだことにより自由に左手の小指が使えるようになった」ということを知る。

すぐに「よし、クラッシクギターを練習するぞ」と決意して、その当時NHK教育テレビで放送していた「ギターを弾こう」というクラッシクギターのテレビ講座を初めて見た。当時講師をしていた小原聖子さんの演奏を聞いてドギモを抜かれた。さすがにガットギターは買うお金はないので「ギターを弾こう」のテキストを買って手持ちのフォークギターでテレビとテキストを見ながら練習するも…楽譜の読み方がよく理解できず、クラッシックギターは早々に挫折してしまった。この当時にもっと真剣に練習していれば…と今では後悔している。

大学に入学すると憧れていたエレキギターを購入しバンド活動を始める。初めて手にするエレキギターに戸惑い、バンド仲間の足を引っ張る日々が続く…。しかし大学のサークルでバンド活動をしているとサークルの仲間以外にもいろいろな人に出会えるものである。プロを目指してフリーターをしながらバンドを何個も掛持ちして活動している人、以前プロでメジャーデビューしたが引退した(させられた)人、等々

「プロを目指しているような人は演奏の腕がすごいのは当然であるが、音楽に対する心構えが全く私とは違う」と素直に感じた。自分の技量の無さ、心構えのあまさを自覚したことは1度や2度ではなかった。またその頃はプロミュージシャンのコンサートの機材運び、警備のアルバイトをする機会が何度もあり、プロの演奏を目の当りにしたことは本当に良かったと思う。大学4年間で数え切れないほどのプロのコンサートを(無料で)見ることができた。

大勢の方々と同様、大学卒業とともにサラリーマンとなり、音楽活動からは完全に離れてしまう。

今から1年程前に長年のサラリーマン生活の中で一番大きな挫折感を味わう出来事があり、気分転換をするために昔を思い出し、あるアコーステッィクギターサークルに入った。月1回の発表会に参加しているうちにカフェ&ライブ スローステップという素敵な店を知ることとなり、そのHPで「戦うオヤジの応援団」を知ることとなった。

「戦うオヤジの応援団」HPを見ているうちに応援団事務局からのお知らせの「2007/03/05 Mon プロのレベルを目指して!?」の文章に目が止まった。プロとアマの違いは、“練習量”と“お客さんに楽しんでもらいたいという気持”にある。「アマチュアだからいいだろう」というような甘えを捨てて、「聞いている方に音楽を楽しんでいただくという点では、私たちもプロと同じなんだ」という意識を強く持つ...というくだりを読んで 衝撃を受けすぐに入会しようと決心した。

大学時代に身近にプロミュージシャンの演奏に触れる機会が何度もあり、プロの凄さを目の当りにした私はまさしく「アマチュアだからいいだろうというような甘え」にどっぷり浸かっていた(今もそうであるが…)。これからの心構えとして「あまえ」を少しずつでもいいから払拭していきたい、と強く感じた今日この頃である。

未熟な私ですが、皆様 今後ともよろしくお願いいたします。



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