「ギター弾き語りのライブ」
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(NORI/1963年生/東京) |
私が始めてギターと出会ったのは、中学1年の冬だった。
私の親父が何の前触れもなくヤマハのフォーク・ギターを買ってきた時だ。親父は仕事で大変忙しく、ギターを弾いている暇はなかったので、必然的にそのギターはいつしか私の物になった。
そして、中2になってから同級生とビートルズのコピーバンドを結成した。生まれて初めてのバンドである。その時はベースをやる奴がいなくて、仕方なく私が安いベースをお年玉をはたいて買って演奏した。ジョンがやりたかったのに、必然的にポールをやった。おかげで高い声が出るようになったのだから、今では文句はない。
高校からは、アルバイトをしてためたお金で、安いエレキギターとアンプを買って、オリジナル曲でバンドを作って活動した。
私がボーカルとギターだ。しかし、大学受験の時にそれぞれの親に音楽活動を猛反対され、そのバンドはそこで解散してしまった。私も仕方なく大学受験に没頭する事によって、いつしか演奏意欲も無くして行ってしまった。
私は元より性格的に引っ込み思案だし、前に出るタイプではなかったから、ギターと歌でプロになるなんて、その当時は全く考えていなかった。プロでなくても、音楽や演奏を楽しむ事は出来るとその当時から信じていた。しかし、本格的に音楽活動をする事もなく就職し、仕事に没頭して行った。
またギターを弾き歌を歌おうと思ったのは、10年ぐらい前に、たまたま会社の帰りに寄ったライブハウスでギター弾き語りのもの凄いアーティストに出会ったからだ。
彼は和歌山から単身上京してきて、音楽だけで生活をしていると言っていた。その当時はまだどこのプロダクションとも契約していなかったが、最近、メージャーレーベルと契約したそうだ。私は弾き語りのライブをした事がなかったので、彼に凄くあこがれた。自分も弾き語りのライブをしてみようとその時思った。
最初は近所のライブハウスで昔のオリジナルをアレンジして2、3曲と、ビートルズの曲を弾き語り用にアレンジして2、3曲。30分ぐらいのライブだが、ライブハウスのオーナーには気にいってもらったようで、それから何回もライブをしている。都内のライブハウスでもたまに演奏している。ライブ活動と言っても仕事をしながらなので、年に3回ぐらいがやっとだ。一人でギター一本持って一人でステージに立つ。文字通り武者修行だ。
都内でライブをやったら、たまたまボイストレーナーに知り合い、無料でレッスンを受ける事が出来た。まさに目からうろこのレッスンで、自宅でも出来る発声の強化練習を教わった。おかげで声が凄く響く様になった。
ギターを始めて弾きはじめてから37年。歌を歌いはじめてからは36年。
ようやく心から歌と演奏を楽しめるようになってきた。
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