「ギターの響きに魅せられて」
|
|
(せみまる/1947年生/兵庫) |
団塊の世代です。わが思春期1960年代の音楽は、なんでもありでした。当時「小島正雄の9500万人のポピュラーリクエスト」というラジオの音楽番組がありました(つまり当時の日本の人口は9500万人)。そこではハッピーサウンドと呼ばれたポップスの他、シナトラなどのスタンダード、カントリー、ラテン音楽、映画音楽、シャンソン、カンツォーネ、タンゴ、それにミッチミラー合唱団の行進曲まで入り乱れてヒットチャートにあがっていました。ちなみに、蝉しぐれの村を走り回っていたアイスキャンデー屋さんのバタバタ(三輪のミニトラック)、その拡声器から流れていたテーマ曲は、春日八郎の「お富さん」でした。
高校生になると、いよいよベンチャーズ、そしてビートルズが登場し、ブラザースフォーやPPMのフォークソングも入ってきて、ギターの響きに魅力を覚えていった次第です。
なにかの本で、二胡やバイオリンではなく、琵琶や三味線、ギターが日本人に好まれるのは、継続音より断続音の余韻が心の琴線に響くからだといった説を読んだことがありますが、どうなんでしょうね。響いては消えてゆく音の向こうになにかを感じるといったことかも知れません。
ギター歴は長いですが、ほんとうは若い頃からカルカッシ教本を独習して手すさびで弾いていただけで、数年前からフラメンコギターをマジメに習い始めたばかりです。歳のせいか、なかなか上達しません。5連符のトレモロなど、1日休むと2日後退する感じです。でも、指の動く範囲でフラメンコらしさを楽しみたいと思っています。
歌うのは、カラオケも含めて、長い間、その機会がありません。一度、皆さんのような弾き語りに挑戦してみたいと思います。たしかこの声で古女房をゲットしたはずですが…。
映画「鉄道員」では、主人公の老人がベッドの上でギターを爪弾いていて、その音が途絶えたとき、亡くなっていたというラストシーンがあります。私も遠からずそのように往生したいものと、ひそかに憧れています。
その日まで(!?)、ギターと付き合っていたいです。
よろしくお願いします。 |
|
|