2013年3月11日
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☆ 33年、弦の張りっぱなしはあきまへん! ☆
 
(歳よりの冷水/1954年生/広島)


この歳になっても忙しくてカナワン現状ですが、さすがに身の回りだけはと一念発起。
二十数年間放置してきた私の”遊び部屋”、独身時代のワケのわからん雑貨(ゴミ?)で足の踏み場もない状態。

レコード・カセット・ビデオ・○△本・・・あ〜懐かし。
早速宝探しを、と言っても手も付けられない状態なので雑貨を片っ端からゴミ袋に。

弦が切れたグレコフレットレスJB、こちらも弦が切れたTokaiSG-60が四半世紀壁に立てかけられ静かに佇んでいます。
ハードケースに入ったKawaseMasterも健やかな眠りのままです。チューニングは10年前にやっているので概ね合っていました。手に取ってみても弾けるわけもなし、そのまま静かに蓋を・・・ふと見ると見事なウェザーチェック!

高校生の頃ロックギタリストのレスポールが欲しくて雑誌のヒビだらけ、ボロボロのギタリスト達のギター画像をしげしげと見ていた思い出が・・・

早速Masterを肴に一杯!酔った勢いで無謀にも「Here Comes The Sun」なんぞを弾けもしないのに、ところがチューニングが極端に合わない。ネックは少し順ぞり、しかし問題がありそうには見えない。
念のためカワセ楽器さんにお電話してみる。
33年前に買ったギターでギャランティーシールも貼られてないのでまともに相手をしてもらえるか不安でしたがMasterだと告げると快くアドバイスをいただけました。
まあそんなにギターを弾くこともないのでと思い、7カポでチューニングしてイザ!!!
玉砕ですな!!!やはりギターは見て楽しむべしとケースに置いて再びビールを・・・

ふと見ると異様に腹膨れ?アルコールとは怖い物でついブリッジを平手で押してしまいました。
少々の事では動きません、少し力を入れると”ピリッ!ピキッ”と異音(?)。
こいつはヤバイとネットで情報収集、私なりに診察してみるとネックは順ぞり、12Fの弦高が一番弦で4mm、トップ板の膨らみは約8mm、こりゃ弾きにくいワケですわ。
再度カワセ楽器にお電話、ネックリセットと言う修理をしなくてはアカンかも?
息子に遺産を残そうにもこれでは格好がつきまへん。

世の中は良くできたもので。
友人から弾かなくなったD-28を買わないかと持ちかけられ、修理するのも買うのも一緒と安〜〜く購入。
ところが安く売るにはワケがあるものですね〜、このD-28鳴りません(笑)
またまたネットで情報収集、サドルの下に異物発見!速攻で異物(ピックアップ)を撤去。
サドルが寸足らずなのでタスクのサドルに交換、ダダリオのメディアムゲージに張り替え、なんとか音量を確保できました。現在このD-28に特訓されてます。

”昔取った杵柄”でギターをつつき回したり、楽器屋さんにお電話をしたり多少なりとも指が動き出しました。

”杵柄”とは私の場合はリペアの方でして、学生の頃はお茶の水の某楽器店、ロックサイド4Fに入り浸っておました。
元々人前で歌うよりは楽器をつつき回す方が得意でした。
(壊した友人のギターも数台・・・)

こうなれば火がつき、ピックガードの割れたFenderPB・見るも無惨に汚れまくったFenderST、上記の国産2台と磨き上げそしてKawaseMaster、そう汚れも無かったので外見は手はかかりませんでした。
特筆すべきはその音色、33年の歳月を経たMasterは素晴らしい音色で唄ってくれます。
しかしネック・トップ板は如何ともしがたく、熟考の末現在生まれ故郷のカワセ楽器さんに入院中です。

気が付けば毎朝2時起床でギターに励んでいます。
しかし寄る年波から時間をかけたからと言って上達するわけでもありまへん。ただただ指が痛いだけかも?

昔弾けたフレーズすら思い出せず、再度コピーするも指は動かず、”昔取った杵柄”から”年寄りの冷や水”へ爆進中です。

「When I'm Sixty-four」まであと5年、私になにが出来るのだろう。
取りあえず♪losing my hair--は実現してます。(爆)





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