2013年6月16日
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「古い楽譜本の匂い」
 
(クロマル/1964年生/東京)


応援団に入り、首都圏SP三多摩の練習会に初めて参加しました。
参加前日までは、ギターを抱えて歩く姿はご近所の方や知り合いにみられたくないなーとか、電車に乗るのが恥ずかしいなーと思っていました。
いざ、当日、電車に乗って見ると、気分はミュージシャン???(笑)
いいおやじがギター持って電車でどこへ?なんて思われてるだろうなー。
素敵な趣味だろう・・・・って心でつぶやいていた。
50代、40代、30代と年齢層は幅広いけど、思い思いのスタイルで
なんともにぎやかな素敵な一日を過ごさせてもらいました。
私は、技術がないので皆さんに助けられ、とても気持ちよく歌えました。
『陽気でやさしく、そして力があるのだ。』掲示板の通りでした。

思えば、高校で覚えたギターをここ数年やり始め、
すっかり黄色っぽくなった楽譜本を引っ張り出し眺めれば、
「千春」も「長渕」も「みゆき」も皆若く、ロングヘアーなんだなー、
長髪に憧れたなー!
「かぐや姫」や「拓郎」の楽譜本も持っていたのに、どこに行ったのだろう。
LP、EP、カセットデッキと、もう家にはないけど、
楽譜は捨てないでよかったと思う。
考えてみれば、こんなに古いものが家にあるのは、他には卒業アルバムくらいですね。
まー、アルバムは見られたくない、見たくないけど、楽譜を見るのは楽しいです。

30年たった今もメロディーや歌詞を覚えていて、あの頃わな〜・・と
微かに残るクラスメートの顔や彼女の面影に、微笑んでしまいます。
同級生と演奏し歌ったこと、クラブ活動の喜びや苦い経験、青春が甦ってきます。
自分もおやじ世代となった今、10代一緒に学んだ友達と会うことも話をすることも稀です。
色あせた楽譜本を開けば、加齢臭にも似た?独特の匂い(笑)
加齢臭は消しても、古本の匂いは消さないことにしようと思う。
ギターに夢中だったあの若かりし日々は、音楽を通じて思い出せる。
つかの間の心地よい幸せを感じ、明日へのエネルギーをもらいたいと思う。

エッセイを見させて頂くと、同年代が多いサークルってこともあるけど、
凄く共鳴することが多いですね。お会いしたことがないけれど親しみがわきます。
応援団の皆さん同様に、これから先、ギターの爪弾きを自分自身への癒しの時間としたいです。
それは家でも良いし、音楽交流の場 (SP)にもなるでしょう。
次のエッセイが来るのは数年後になるそうです。
黄色っぽい楽譜本も、自分も劣化しないよう大切にしたい。




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