2014年7月16日
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「楽器のせいにしていいです!?」
 
(尾原道場/1964年生/高知)


 50歳になってシニアの仲間入りということで、今まで気になっていたギターを「今度こそ!」と、地域の文化教室に通うことを決意!

 小学6年の時父親に、ヤマハのFG201を買ってもらい練習したのだが、友人達はエレキでバンドを組んで学校の文化祭で演奏するほど上達したのに、私はひとりフォークギターで満足に弾けず挫折、、、。
その後何度となく再チャレンジするのだが、いっこうに弾けない。「昔ちょっとやったんだけどねぇ」と言うばかりで、かといって処分することもできず心残りが続いていました。

 今回初めて教室に行ったときにも、はたしてついていけるのか、また弾けずに挫折するのではと不安でした。けれども持参したギターを見て講師の先生曰く「これはダメですね。ネックが反ってヒビが入ってます。これでは音が出ません。」とはっきり言われ、貸し出し用のギターを手にしたとたん「あれっ?弾ける。」
そうだったんです。最初の時はともかく、それから何度もチャレンジしても弾けないのはネックが反りすぎてとても押さえられる状態じゃなかったためだったのです。

 「楽器はデリケートなものですので、ホンのちょっとのことでも変わってきます。きれいに弾けないのも、ある意味楽器のせいにしていいです。」と講師の先生の言葉。救われました。

 今考えると元々ヤマハは、ネックも太くU字だし、フォークギターの硬い弦は、小6の私には厳しいものでした。

 40年近く悶々としてきた事がやっと晴れて、今は楽しくギター弾いてます。まだまだ初心者の域を出ませんが、「あーこの曲も弾ける。あのフレーズってこうやるんだったんだあ。」とか夢のようです。いつかあの頃の同窓会で披露してみようと思っています。





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