2010年2月23日
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「また新たな感動を求めて・・・」
 
(hiroshi/1959年生/埼玉)

自分のオリジナルを作品と呼ぶのはこそばゆいが、唄が上手いだとかギターが上手だとか言われるよりも、楽曲が良いと言われることが一番の喜びである。
もともと何かモノづくりの職人にでもなろうと思っていた私は、若かりし頃音楽に明け暮れ、数十曲の曲と歌詞を書き、そして時の流と共に知らず知らずに音楽やギターを忘れ、職人ではなく、会社員としてせわしない会社勤めの日々が始まった。

音楽漬けで親を心配させる日々は遠い過去の話となり、フォーク酒場やロック酒場なるものが世の中にあるらしいという噂を耳にしても、相変わらず愛して止まなかったギターは押入れの奥深く眠ったままだった。
きっかけは持つべき友の一言だった。
小、中学と一緒だった音楽とは無縁と思われた旧友が、今ではベースを弾いて時々ライブをしているという。
誘われるままに酒場へ出向き、お客さんの演奏や歌に久々の興奮を覚え、帰宅するや押入れの物を掻き出した。
25年ぶりの我がギターとの再会は思わぬ展開を見せ、あれよあれよとライブの話が持ち上がり、終にはホールで弾き語る事になってしまった。

当時コピーバンドを組んでいた私は、独りで人前で歌ったこともなく、まして自作の曲を披露したことも無かった。
座・高円寺と言う250名規模のホールのこけら落としライブ・・・25年ぶりの音楽との係わりが、こんな素敵なホールでのライブになるとは・・・
約20分間、全曲かつての陽の目を見ていない自作の作品。
唄やギターはどうという事はないが、再び音楽に目を向けさせてくれた同級生を含めた250人分の数十人は、その陽の当たらなかった作品達を殊の外評価してくれた。
すべての友達とライブに誘ってくれた関係者、初めて出会って暖かい拍手をくれた会場のお客様には感謝の言葉もない。
その感激がこの応援団への参加を後押ししてくれた。
また新しい感動と仲間を求めて・・・

You Tubeでライブの様子がご覧になれます。 



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