2004年11月27日
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「色白美人の独り言」
 
(ダイン/45歳/神奈川)


(今年の1月に、生まれて初めてMartinOOO-28を購入した際の脳内妄想です)

私、自分のことけっこうきれいだと思う。

私を作ってくれた人は念を入れて私に張る木を選んでくれたと思うの。今も隣に同じ型の姉妹が並んでいるけど、少しずつ色合いや木目が違うのね。表の板は彼女の方が私より白いけど、ちょっと木目が粗いかなあ。でもこっちの反対側にいる一つ下のナンバーの子とははっきり違うわ。まあ、好みの問題だと思うけど。

私たちって、これでも控えめな方なのよ。大柄なD型の兄弟たちに比べれば、音も見た目もおとなしいし。スタンダードモデルだから、ECのサインも入ってないし。

それでもやっぱりプライドはあるの。いい人に巡り会って、どんどん音色を磨いてもらって、今よりもっともっといい女にならなきゃ。

ほら、今入ってきた人も私のことすぐに見つけてくれたわ。この人私たちのことよく知ってるみたい。隣の子たちと私をじっくり見比べてる。気になるなあ、どの子が好みなのかしら。

あら、試し弾きしてくれるのね。うれしい。私たちは弾いてもらえばそれだけ音がよくなるんだから。気に入ってくれるといいなあ。

うーん、この人、腕前はいまいちかしら。それとも遠慮してるのかな。お客さんなんだから、もっとガンガン弾いてもいいのに。それじゃ私の魅力は半分しかわからないわよ、なーんてね。

でも、このやさしいタッチ、ちょっと好き、かな。本当はプロの人に弾きまくってもらうのがいいんだけど、アマチュアの人に大事にされるのだって悪いことじゃないって、誰か言ってたわ。ケースに仕舞いっぱなしはごめんだけど。

あん、もうやめちゃうの?もっと好きな曲何曲でも弾いてみればいいのに。でも、気に入ってくれた?……やったあ、店のお兄さんに、私の方がいいって言ってくれてる!

私も、あなた好きよ。お願い、欲しいって言って。あっ、いやん、そんなにひっくり返して隅々まで見て、恥ずかしい。でも、当然のことなのよね、いいわ、気の済むまで、じっくり見て……。

(以下、妄想は果てしなく続く)


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