2005年1月16日
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「別に演歌が好きなわけではないけれど」
 
(ノーサイド/46歳/茨城)
 

某アマチュア音楽集団に所属して5年になります。
社会人の音楽好きが集まり、生活・家族・友人・平和・社会問題など様々な思いを歌にし、全国で様々な活動をしています。
私も学生時代にのめり込み、就職と同時に停まってしまった音楽の復活。昔取った杵柄とばかりに夜更かししながら曲作りに励んでいます。

ところで、平和や社会問題をテーマにした音楽で「ありがち」なのが戦争反対・原爆・平和などの言葉を用いて作られた歌詞。
所属する音楽集団の曲ではかなりの割合を占めています。
もちろんそのこと自体は作る人のスタイルですし、丹精に思いを込めて作られた歌を私が批判したり否定するものではありません。
が…私はそのような表現を使わないで歌を作りたいのです。

「星影のワルツ」ってあまりにも有名な曲ですが、部落差別によって別れなければならなくなってしまった二人の歌だということを知ったとき衝撃が走りました。「これだね」って思いましたね。
本当に部落差別を元にしているかどうか真意の程は定かでありませんが、どこにも問題を示すような直接的な言葉がありません。

   別れることは つらくても
   仕方がないんだ 君のため
   別れに星影のワルツを歌おう
   冷たい心じゃないんだよ
   冷たい心じゃないんだよ
   今でも好きだ 死ぬほどに

ごくありふれた言葉を使って詞が作られています。
背景を知ったとき十分に納得でき感動する。
別に演歌が好きなわけではないけれど、んーっ素晴らしい!
最後の「今でも好きだ死ぬほどに」に思いのすべてが凝縮されているように思えます。情景が浮かんで来るようですねー。
直接的な言葉を使わず別な表現で思いを伝える歌。

ところが…これが自分で作ろうと思うとなかなか難しい…詞が出来ない…。元々ボキャブラリーというか表現の仕方が貧困なのにそんな歌が簡単にできるはずがない。
作詞に関する本は何冊買っただろう。思い浮かんだフレーズを書き留めておくノートは振り返って読むと恥ずかしくなるようなものばかりで使えない。単なる落書き帳になってしまっています。

早く作曲して弾いてくれぇとマーチン様もギブソン君も言っているように見えるのですがなかなか作曲に至りません。
それでも闘うオヤジは頑張る今日この頃です。


 
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