2005年3月9日
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「白髪」
 
(satopin/41歳/埼玉)
 

白髪を染めなくなってからどれくらいたっただろう。
かれこれ3年くらいになるだろうか。
それまでは白髪頭の自分が信じられなかった。
自分はまだ若い、まだまだこれからの人間だ...そう思い続けてきたのだが、ある日突然今の自分の年齢を素直に受け入れられるようになった。

きっかけは何だったんだろう。行きつけの飲み屋で知り合った年上の友人の話を聞くようになってからかもしれない。
20代後半の時、役員として勤めていた会社がなくなった。
なくなる一年位前よりほぼ無給で働いていた。
借金まみれになったが、しかしいつかはこの苦労も報われる時が来る、そう信じて現場で働き営業まわりをし、資金繰りにも駆けずり回った。
しかし従業員の給料の支払いに行き詰まった年の暮れ、信頼していた人間に裏切られた時、社長に「もうやめましょう」と進言し、社長も受け入れ会社は倒産...

年が明けて着の身着のまま、夜逃げ同然に友達の所に転がり込んだあの日。手には少しの着替えと「ギター」があった。
なくした物はたくさんあったが、ギターだけは手放したくない、そんな気持ちでギターだけは大事に抱えて持ってきた。

そんな事があってから10年以上の月日が過ぎた。
今思うと世間に背を向けるように生きてきたのは否めない。
と言うか、今でもそうなのかも知れない。
しかし、年上の友人、「オヤジ」たちの話を聞くにつれ、少しは前向きになった様な気がする。自分の苦労なんてたかが知れている...

去年の初夏の頃、ヤフーの掲示板で知った「赤羽フォーク団」なるものに参加しそのフォーク団のメンバーのひとりが持っていた「マーチン」に衝撃を受け去年の暮れD-18Vを手に入れてしまった。

マーチンのギターなんて自分が持つには身分不相応な気もするが、「いつかはマーチン」と思っていた若い頃の憧れと夢を実現し、ついでに若い時の気持ちを取り戻したような気がする、今日この頃。

白髪は増えて腹は出っ張ってきたけど、まだまだこれから..
まだ嫁さんも貰ってないしな。。。。
...
なんか暗い話になってしまいましたが、本当は明るい人間(のはず?)です。(^_^;)

まだオヤ応に参加してまもなく、パタータにも一度だけ去年の忘年会に行ったきりですが、そのうち練習会にも参加したいなとも思っています。その節は宜しくお願いします。


 
 
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