2005年3月25日
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青春の忘れもの
 
(かねおん/52歳/東京)
 


平成5年の秋、親父が胃がんで急逝しまったのを契機に、それまで熱心に練習していたゴルフから疎遠になっていたある日のことでした。新聞の片隅に「厚生年金中ホール、伊勢正三ソロライブ」の記事を見つけたのです。

2歳年下の家内に「生やんのライブがあるぞ。行かないか?」「懐かしいね」という話ができあがり、早速、当日券の有無を電話で確認して、翌週に二人で出かけることになりました。予想通りの盛況で、同世代と見受けられる人達で満席の状態でした。

コンサートの序盤は、知らない曲がほとんどでしたが、「かぐや姫」「風」のナンバーが流れる頃から、青春時代にタイムスリップして会場は大いに盛り上がり、同世代の同じ想いが感じられました。自分の心の中にも、「何か、熱いもの」がこみ上げて、「焼けぼっくいに火がつく」という感がありました。

これが「アコースティックギターと音楽」に再び関わるきっかけだったように記憶しています。帰宅してすぐ、押入れの奥から埃のつもったギターケースを引っ張り出して、弾き始めたことは言うまでもありません。子供たちは、家にギターがあったことさえ知らなかったようで、驚いた様子でした。

ギターは若かりし頃、苦労して買った「ヤマハFG−180」です。翌日、弦を張り替えると、枯れた良い音色が甦りました。それから、持ち前の凝り性が幸いし、徐々に感を取り戻した次第です。その後、独りでポロンポロンやってましたが、ある雑誌にフォークバンドメンバー募集の記事を見つけ、応募して本格的に活動を開始。メンバーの入れ替えはありましたが、なんとか結成7年をむかえました。私自身は東京転勤となり休止中ですが残りのメンバーで継続してくれております。なお、現在の使用ギターは「Martin D-45」です。

毎年9月にメンバー全員(女性2、男性4)でライブを慣行し、支持を集めております。01年に「社会人バンドウォーズ」というイベントに参加して、グランプリ大会出場を果たしました。それを契機にライブハウスから声が掛り「青春の忘れ物」を取り戻せたと思っております。フォークソングに乾杯!

 
 
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