「いま思うと…」 |
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(KAZ911/44歳/千葉) |
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ギターは、中3時に\10,000で、多慶屋と言うディスカウントショップで買いました。高校の頃は、毎日弾いて曲を書いて、これが仕事になったらな、何て思ってました。文化祭でも演奏し、色々やってみましたが、初めのうちに思っていたギターで伴奏しておいて、歌がメインと言う考え方が少しずつ変化し、必ずしも歌が中心では無い。アレンジも含めてはじめて曲であり、歌メロだけ書いて、「アレンジ宜しく!」では、作曲では無いな。等と感じ始め、バンドを手伝っているうちに、電気ギターにどんどん傾向して行きました。メンバーが必要なのは面倒だけど、一人でアコギを引き続けていても、段々辛くなると言うか、仲間が居た方が楽しいですからね。
そこから、今まで電気ギターは弾いています。20年以上にもなりますが、仕事が忙しいと少し離れたり、弦が切れると少し離れたり、そんなこんなでしたが、ギターはずっと触っていて、ギターを替えるより、自分が変わって来ている事をアンプからの音を聴きながら思った事もありましたね。
音源そのものに直接触れる、かなり原始的と言うかシンプルが故に、そのまま音に現れてくる感じがします。特にメロディを弾いている時ですけど。自分は楽譜は相変わらず読めませんし、コピーとかも殆どしないので、単に弾くと言うのが多いのですが、自由に弾くと云えば聞こえは良いので、そう云っておきます。
まあ、そんなこんなで、ある日古道具屋でおんぼろのアコギに出逢いました。
埃だらけのまま、何年も置き去りにされていた様で、弦も錆の塊でどんな音かも判りません。シールもベタベタ貼ってあるし、店の親父と交渉して、\5,000で買ったのがYAMAKIの180と言うギターで、帰ってから雑巾で拭き、シールを剥がし、ピカールで磨き、弦を張ってみると、結構いい音でした。
その頃はインターネットとかでは無くニフティ程度だったので、楽器の情報なんかは手に入れる事は出来なかったので、YAMAKIって昔、あったなー程度の物でした。
そいつを弾いていると、段々、昔を思い出して来て、アコギを買っていない理由の最大のわけは、いい楽器じゃないと鳴らない。この1点だけでした。
エレキは\50,000位出せば、そこそこのものは手に入りますし、今はアンプも安くてやりやすいと思います。でもアコギは最低でも\100,000は、出さないと、キラキラした音は出ませんし、そこで、始まってしまいました。自分のイメージギターを捜し始めちゃったんですね。
困った事に、YAMAKIは結構いいギターだったもんですから、他のギター弾いても今ひとつな訳ですよ。その後モーリスTF−150に出逢い、モーリスの工場で治してもらって、結構気に入ってたんですが、やはり、気になる事が在って、S・YAIRIのYD42、FenderのSAC−07、と来たんですが、やはり、自分が求めているのは違うなと思い。とどめにしないと訳わからん状態なので、仕方ない、マーチンを弾いてみようと思い立ち、2〜3ヶ月くらい捜して、D−45を中古で手に入れました。
と思ったら、低音はYMAKI、高音はモーリス、さすがにバランスはいいんですが、弾いている人と聴いている人で聴こえてくる音が違うと思いました。
弾いてもらうとあの憧れの音です。自分で弾くときらびやかな部分がスポイルされるようです。そうだったのかー、と思っていますが、それ以前に病気ですね。(その間、エレキもピックギターも増えていたので)買う方が弾くのより楽なのかも、でも、D−45を買うにあたってある程度弾けないと、45を弾かしてとはなかなか言えず、マーチンはハードルが高く感じましたね。まあ、YAMAKI買ってから10年は経っているんで・・・齢取ると、10年なんかスグですな。慣れていないせいか、45よりもYAMAKIとモーリスの方が弾き易く自分に向いている様に思っています。
怒られちゃうかも、でも、弾いているうちに色々な良さが出てきますし、イメージも変化します。YD-42だって馬鹿にしたもんじゃありませんよ。ふた月くらいで高音もしっかり出始めて、今はもともと弾きやすい事もあって、弾いていて楽しいですね。
自分が高校の頃にこんな価格でこんな楽器に触れられたらな、と思いました。
今の奴らは、羨ましいとも思いました。でも、自分達の年代は何も悩むことなく、普通にラジオから流れてくる音楽が、歴史を変えてきた音楽だったし、ビートルズもさだまさしもジェフベックも伊勢正三もリアルタイムで、次のレコードいつ出るのかな何て思えてましたよね。
何にも換えがたい時代に育った事を誇りに思えますし、それ故、D−45まで来ちゃったのかもしれません。そんな同じ空気を呼吸して育って来たおとっつぁんたちと、御一緒出来れば有難いと思っております。長文失礼。
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