| 「友への手紙」 |
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| （デイヴ／1965年生／東京） |
やあ、久し振り。あれからどうしてた？僕は時間にに追い立てられるでもなく、暇を持て余すわけでもなく、まあ相変わらずだね。
そうだ、変わったことといえば、またギターを買ったんだ。そんな顔をしなくたって、ただでさえ足の踏み場もない部屋だってことぐらいわかってるよ。君の考えてる通り試奏ではGとCとDを弾いただけなんだけど、毎晩寝床でカタログを見てたらかみさんが買ってくれたんだ。彼女も欲しいものがあったら我慢できない僕の性格をよくわかってくれてるみたいだ。もちろん、感謝してるさ。
それから仕事場でパソコンをあてがわれてね。今まで逃げてばかりだったけどそうもいかなくなった。でもせっかくだからインターネットを覗いたりして、馬鹿にしてたオフ会なんてのにも参加してみたんだ。びっくりしただろう？
僕が参加したのはアコギ好きの集まりなんだけど、みんな年上の人ばかりで、40過ぎなんてまだ小僧扱いさ。ずっと一人でギターを弾いて歌を唄って人に聴いてもらったりしてきて、いつまでできるのかなんて考えた時もあったけど、元気な親父たちと一緒にいるうちにそんなことはどうでもよくなっちゃったよ。
この間その会で知り合いになった人の家まで遊びに高崎まで行ったんだ。炬燵でお茶を飲んで、羊羹を食べて、それから二人で練習さ、渋いだろ？僕の知らない歌をたくさん教えてもらってきた。まだまだいい歌はいっぱいあるんだね。
ひさしくやってなかったけど、新しい歌を作ってみようかと思ってる。今度いつ会えるかわからないけど、その時は聴いてくれるかな？きっと前よりは歌もギターも上手になってるつもりだからさ。それじゃ、また。
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