2007年3月6日
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「おっちゃんおばちゃん達は頑張る」
 
(peco/1963年生/大阪)


ショーウィンドーの中のMartinやGibsonを一頻り眺めたあと、楽器屋の出口へ向う階段の壁に貼ってあるライブの写真を、いつも憧れの眼差しで見ていたのは中学の頃。

それまで貯めたバイト代を頭金にし、思い切ってMartin D-28を買ったのは高校1年の秋。それまで文化祭以外に人前でライブなどしたこと無い僕が、この時、憧れの階段の写真の世界へ飛び込んだ。

それはこの楽器屋が主催する音楽サークルで名前は「ミッキーポップクラブ」月に1回 4階のイベントスペースでライブが行われていた。心斎橋のど真ん中にあることも幸いしてか、たかが無料のアマチュアのライブにいつも会場は超満員であった。

出演者にチケットノルマなどもなく、気軽に初心者から本格的なライブハウスに出演しているバンドまで、一つ一つは短い時間ではあるけれどもみんなが楽しんでいた。出演していない時でも、そこに行けば会える仲間と過ごす時間が刺激的で楽しかったものです。そこで出会った一生切れることはないであろう出会いや、もう二度と会えない別れを経験し、僕が大学を出るのと同時にそのサークルは解散となった。

それから18年後。

それまで一切ギターも弾かず、普通に主婦をしていた当時からの友人の「歌いたい!」という一言で、同期の4組を集めてライブハウスを貸し切り「ミッキーポップクラブミニコンサート」という当時そのままの名前でライブを行った。

会場は新旧含めてたくさんの音楽仲間が来てくれ、次の年にも出演者を増やし同様のライブを行うこととなった。そのライブ終了後に誰からともなく「あの頃のように毎月気軽にでけたらいいのになぁ」という声があがり、その後タイミング良く安く使えるフリースペースも見つかり、Music Forestというサークルを立ち上げた。

しかし身近な知り合いばかりで構成された集まりは、回を重ねるごとに出演者もお客も少なくなり、1年目に存続の危機を迎える。二進も三進もいかなくなり、思い切っていろんな所へ顔を出して回った。そのかいあって人が人を呼び、今では10代〜50代まで幅広い人たちが毎回10組以上出てくれることになりました。

そして、先月2月でMusic Forestは3周年を迎え、4年前「歌いたい!」と言った彼女がこの記念ライブでファーストミニアルバムを発売し、そしてまた一つミッキーポップクラブ時代の先輩の懐かしいバンド「ミッシェル」が復活しました。

これからも若い人たちに混じっておっちゃんおばちゃん達は頑張って行くでしょう。



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