「酒と喧嘩と(女と)ギター」 |
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(リーラ/1955年生/神奈川) |
世に無頼は数知れず汝この轍を踏むや否や。なぜだろうと落ち着いて考え始めたのは50の声を聞いてから。喧嘩しても勝つ自信が消え失せたこともその要因。170センチ、55キロ、得意技は頭突きだった。飲んでやるから怪我も多い。自分で「人間パッチワーク」と嘯いていた。酒はビールの大瓶1ケースを半日で飲んでいた。金がなかったのでめったにビールが買えなかったせいもある。ジンは大体一晩で1本。それもビールから始めてジンにいく。
博多柳橋、西鉄高宮、京都木屋町、梅田角田町、豊中、野沢温泉村、したたかに飲みまくった土地はよく覚えている。
中二の時、阪急池田のアーケード商店街にあった楽器屋で七千円の信濃ガットギターを買った。それから、ヤマハ、SヤイリにKヤイリ、グレッチ、ハープトーン、ギャラガー、オーベーション、フェンダー、ギルド、木曾鈴木、ギブソン、テイラー、コール・クラーク、ゴダン、PRSと、売った買ったで幾星霜。最近タカミネ(鉄弦DSP650の中古で約8万円)を初めて買った。今手元にあるのはこのタカミネを入れて7本ほど。コール・クラークの12弦は今もブルーG(御茶ノ水の有名なアコギショップ)で売りに出している。テイラーのガットギター(中古)もブルーGで4年前に買い、最近ブルーGで売ってもらった。Kヤイリの12弦、ハープトーン(デビッド・ボウイがジギースターダストのPVで弾いていたジャンボタイプ)、ギャラガーのオーデトリアムモデル(梅田のナカイ楽器の女社長が薦めるままに1978年頃購入)もこの店で売って、PRS(米の新進気鋭のエレキギターメーカーで基本的に高価。買ったのは中古のマッカーティー・ホローボディー、虎木目、ホエールブルー色)の購入代金に充てた。なにせ勤め先のオフィスが神田小川町(かんだおがわまち)という「ギター屋の森」のような地域のほぼ中央にあるので、仕事が一山越えるたびにふらふらとギター屋に行く。
仕事はドイツに本社のある家具用金物メーカーの技術者で、1991年から続いている。それでドイツにはよく行く。今年も4月21日から3週間ドイツに居た。晴天続きで暑く(ヨーロッパの異常気象はもう例年のことになっている)5月に入ってバードオインハウゼンという田舎町からケルンまで電車で移動してケルンのギター屋に初めて行った。
4店回ったが、アコギはどこもYAMAHAとTAKAMINEがでかい顔をしている。日本人のおれの顔も少しでかくなっていた。PRSはここでも別格扱い。ある意味でフェンダー、ギブソンを既に凌駕している。
女の話が抜けてしまった。書きにくいので悪いがこの話はなしにする。
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