2012年3月16日
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「死んだギターが蘇る、という話」
 
(天カス/1970年生/千葉)


別に、オカルトではありません(笑)。

2年ほど前のことです。
近々に人前で演奏する機会が控えていたわたくしは、
週末に実家に帰って練習らしきものをしておりました。

なにげなくタンスにたてかけたギターが派手な音を立ててブッ倒れ、ヘッドがボッキリと折れてしまったのです。
その状況をふと見つめて思わず思わず目をそむけた、というのは嘘で状況を把握し、現実として受け止めるまでにおそらく10分ほどは凝視したまま固まっておりました。

やがて気を取り直したわたくしはそのギターは
死んだものと早々に諦め、せめてネタとして笑いを
取ろうと写真に撮ってアップしたり、次のギターは
何を買おうかなどと考えたりしておりました。

ところが、やがて当日を迎えた演奏する場で初めて
会った人がギターは演奏のみならず作ったりリペアしたり、
ということを趣味とした方で、修理を申し出てくれたのです。
前述のとおりもうこのギターは諦めていましたし、
初対面の方の親切を断るのもどうかという気持ちのほうが強いくらいで
お願いしました。

そして直ってきたギターを見たとき、うまく言えませんが
猛烈に感動したのです。直してくれた人のこだわりと
いい加減なところが絶妙にブレンドされており、プロの
リペアマンには決して出来ない(出来てもしない)仕上がりも
妙にツボにはまり、壊れる前より強い愛着を感じてしまいました。
これを機にストラップピン部に穴を開けピックアップを
装着し、このギターはわたくしのメインギターへと昇格したのです。

SP練習会にも持参しているヤマハが、このギターです。




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