2015年3月29日
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「モダン フォークの 歴史的事実」
 
(まっさん@仙台/1949年生/宮城)


モダンな フォーク ??
今ふうのフォーク? そんぐ?  ・・・? ?
わけのわからぬ話しになる。 今の人に喋ると。  ・・ん?
“あれはね、音楽のネ、いちジャンルの事で、日本のギョーカイ(レコード会社)がつけたネーミングじゃなかったかなぁ”なんて云ってみても理解してもらえない。ト~イ遠い、昔の話。でも、オジサンやオジーちゃんにとっては懐かしい、青春の言葉である。
日本で云う「モダンフォーク」だ。
 

西暦1950年代から’60年代前半、たかだか五、六十年前、U.S.A.(アメリカ合衆国:以下 アメリカ)では、トム ドゥーリーの大ヒットをきっかけに、国民が歌い継いできた曲、民謡を見直そうといった機運が高まり、雨後のタケノコのごとくオビタダしい数のフォークシンガー ・ グループが出現した。この動きにはカナダも同調。また、カリビアンMUSICのアメリカ国内での流行なども交錯しながらFOLK(民衆)の歌が再び脚光を浴び、かたち造られていった。政治信条やプロテストSongなど社会動向と一体となった曲やラブソング、舟乗りの唄などが歌われ、アメリカ民謡が国民的ポピュラーMusicの次元に引き上げられていく過程の、いわゆるアメリカの「フォークリヴァイヴァル運動」だ。

フーテナニーと称するFolk Musicのコンサートが全米各地で盛んに開かれ、’59年からは毎年「ニューポート フォーク フェスティヴァル」が開催された。そして、アメリカの主な都市には必ずコーヒーハウスと呼ばれるフォーク喫茶・酒場が在り、そこは歌い手たちの格好の喉試し・演奏の場であった。N.Y.のグリニッジVillageやワシントン広場などは、American Folk Musicの”メッカ”として賑わったという。また、古くからのアメリカの“伝承曲”を現代風にまとめあげ、新しいアメリカのフォーク音楽も提供していった、このブームの仕掛人・レコード制作会社の力も見逃せない。 その後、このAmerican Folk Musicはフォークロック、そしてロックに変遷していくことになる。
話しは現代にそれるが、昨年公開のアメリカ映画「インサイド・ルーウィン・デイヴィス~名もなき男の歌」で、しばし当時に想いを馳せてみるのもいいのかもしれない。
http://www.insidellewyndavis.jp/intl/ja/trailer

当時のFolkieを思いつくままに挙げてみれば、
Carter Family、The Almanuc Singers、Woody Guthlie、The Weavers、Pete Seeger、The Tarriers、Jessy Fuller、Terry Gilkieson & The Easy Riders、The Brothers Four、The Kingston Trio、Dave Guard & The Whiskeyhill Singers、Peter,Paul & Mary、Modern Folk Quartet、Chad Mitchell Trio、The Rooftop Singers、Odetta、The Limeliters、The Highwaymen、Joan Baez、The New Christy Minstrels、Dave Van Ronk、Big Three、Ian & Sylvia、Erik Darling、Judy Collins、The Journymen、Bob Gibson、Tom Paxton、Travelers Three、The Halifax Three、Hedy West、Malvina Reynolds、Carolyn Hester、Gordon Lightfoot、The Pozo-Seco Singers、Hamilton Camp、Bob Dylan、・・・and so on だろうか。

この動きは同時に日本にも伝波して大学生を中心に支持され、アメリカのアイドルグループをコピーする学生バンドが続出。グイターのスリーフィンガー奏法を必死で練習し、オープンバックのロングネック5弦バンジョーに憧れた。PPMのマリー役の女の子を探したっけ・・。
いわゆる“カレッジ フォーク”の先駆けだった。
“御三家”キングストン トリオ、ブラザーズ フォア、ピーター,ポール&マリーの人気は傑出しており、その頃からアメリカのフォーク・グループ等が続々来日。コンサートは盛況をきわめた。
やがて、この日本のフォークMusicは徐々に和製フォークに成長していくことになる。

当時の曲目を思い出してみても、日本ですっかり定着しているものも少なくない。
花は何処へ行った、天使のハンマー、わが祖国、七つの水仙、サンフランシスコ湾ブルース、パフ、想い出のグリーングラス、グリーン フィールズ、悲しみのジェット プレイン、コットン フィールズ、ドナドナ、風に吹かれて、漕げよマイケル、・・などは、あまり興味のなかった人でも耳に残っている曲ではないだろうか。
直近の日本でのリメイクを挙げれば、NHKマッサン挿入歌として静かに流行っているWater Is Wide (PPMのマリーの歌う There Is A Ship : クミコの歌う 広い河の岸辺 )は16世紀頃からアイルランドやスコットランドの人々に歌い継がれてきた“伝承曲”、ケルティック民謡の例もある。

音楽と共に生きてきたワタシの人生も締めくくり期。ゆっくりバーボンでも飲みながら大好きなAmerican Folk Musicの一曲一曲をもういちど噛み締めてみたいと思う。




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