2019年1月28日
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「ラジオ番組の頃」
 
(Sanon(サノン)/1961年生/千葉)


 中学の頃、父親の小さなラジオをもらって、よく聴いていました。「あおい君とさとう君」「たむたむタイム」「コッキーポップ」「パックインミュージック」「セイヤング」「オールナイトニッポン」「渡辺貞夫・マイディアライフ」「クロスオーバーイレブン」「ジェットストリーム」「軽音楽をあなたに」「全日空ミュージックスカイホリデー」などなど。思えばあの頃は、音楽番組が多くて、歌謡曲、ニューミュージック、ロック、ジャズ、フュージョン等、色々な音楽を楽しめる環境でした。テレビでも「NHK・ヤングミュージックショー」やタイトルは忘れましたが不定期で土曜日の午後にニューミュージック系のライブ番組の人気がありました。

 寝床に入ってラジオ局をネットサーフィンするように気に入った曲を聴き漁るのが好きでした。映像が無いのがラジオのいいところ。色々イメージを膨らませ空想の世界で音楽に浸るのが好きでした。音楽にのめりこんだ私は、「聖地お茶の水」で「生ギター」を買い毎日毎日よく弾いていました。まったく上達しませんでしたが、高校、大学もギターと音楽三昧の生活を送り、会社もレコードの専門商社に就職しました。ゲームや携帯にライフスタイルが染まる頃、業界も会社も衰退し転職することになりましたが、中古CDのディスクユニオンに通い聴く方はずっと続けていました。

 ギターは結婚した頃から弾かなく(弾けなく?)なっていましたが、突然、還暦を目前にして、無性にギターが弾きたくなりました。下手なままギター人生を終わりにしたくない。このままでは絶対後悔する。この強烈な感情が私を、ラジオ番組に夢中だった頃に連れ戻し、さらにお茶の水に向かわせたのでした。ギルドD-55(1999年)とマーティンD-18(1973年)かつて夢見た憧れの名器で毎日毎日練習しています。今度こそ上手くなって、あの頃をよくご存じの皆さんに聴いていただきたいと思っています。どうぞ宜しくお願いいたします。

 



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