2019年9月25日
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「私にとってありがたい存在となりそうです」
 
(Y1/1962年生/東京)


私は、大学生くらいのころからロックバンドを組んでおりました。酒やおつまみの持ち込みOKという理由で(笑)目黒の権之助坂にある「マッドスタジオ」というスタジオを拠点に定期的に練習。2時間練習して、4時間飲み会というノルマ(?)を月一程度こなし続け、ときおり池袋などでライブ活動しておりました。密度の濃淡はあれど、そんな雰囲気で20年近く楽しく活動しておりました。

しかしサブプライム不況あたりから、自営業の仕事が超多忙となり、同時に家庭にも色々と問題が起こり、バンドの継続を断念。自宅にはキーボードもあり、下手なりにポロポロやっていたのですが、仕事に専念するため、断腸の思いで廃棄しました。その後は、音楽といってもせいぜいカラオケどまりで、数年は手を切った状態でした。しかしやはり、どうしても音楽への気持ちを止めることができず、なんとなくくすぶり続ける毎日。

…とある日曜日。天気が良いため近所を散歩、途中、街でやっているバザーがあり、そこに小さく可愛らしいギターを見つけました。ふと手に取ると、「あれ? 以前逢ったことがありましたっけ?」といいたくなるような気分に。まあ、安かったので即購入。

やはり音楽が家にあると違いますね。モノトーンの室内に、花束が届いたよう。生活全般の彩りが、俄然華やかになりました。その後は、かなりのめり込んでしまい、現在に至ります。バンドと違ってソロの弾き語りならば、自由だし、気楽だし、ノルマもなく、集客に精を出さなくてもよい。歌詞も覚えなくていいし、声帯への負担も少ない(笑)…ということで継続できるかなと。お陰様で、その後の日常生活が随分と楽しくなりました。

おそらく、同じようなケースでギターをなさっている方も多いかもですね。「戦うオヤジ応援団」さんは、そんなかたちで私にとって大変にありがたい存在となりそうです。

 



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