| 「私のギター」 |
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（とし/1948年生/千葉）
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私が 出会ったギターは今でいう ユーズド 古道具屋のショウケースの端っこに立てかけてあった、古いクラッシックギターでした。
その頃の我が家は父が大病を患い、入退院を繰り返している時期でした。母はパートに出て中学一年の私は炭屋でアルバイトをしていました。中古といえどもギターなんて買うことはできないと思っていました。
ある日母とそのお店の前を通りかかったとき、「あのギター買いたいんだ」と打ち明けたら、その値段が2500円だったので母が500円の手付金を払ってキープしてくれました。そのあとバイトのお金をためて何とか手に入れました。お店の人もあんなギターに手付を払う人は初めてなのか売約済みなんていう用紙もなく店の奥においてありました。
加山雄三・ベンチャーズの時代ですからまず最初にパイプラインのリードを音符も何もわからずレコードの音の通りに弾いてみました。レコードで聞く音に似た音が出た時にはすごくうれしくて最後までできなくてもとっても満足感がありました。
高校に入ってからはバイトも順調にできてギターをやっている友達もできて文化祭にはバンドを作って加山雄三・ベンチャーズ・ビートルズなどを楽譜も読めずにやっていました。
社会人になってからはサークル活動が盛んな時代でしたので今度はフォークギターを買ってハイキングなんかに行くと昼食の後に女の子がギターに寄ってくるのを「俺によって来る」と勘違いしながら楽しんでいました。子育て時代は仕事・仕事でギターを触ることもなく過ぎていました。
還暦を過ぎて古いギターを弾いてみると 思ったより弾けることに気が付いてとてもうれしくなりました。そして今はべんりなパソコンで検索！「ギター」まあ いろんな情報が氾濫していて」何をやろうか迷いました。でも同年代の人が楽しそうにやっているサークルはやっぱり魅力的です。さっそく楽器やへ行って新しいフォークギターを買ってサークルに飛び込みました。そしたら みんな同じ、私とほとんど同じ青春時代を過ごしてきた人たちだからすぐに同じ歌を歌える！なんと素晴らしいことでしょう。
500円の手付金から始まった私のギター遍歴 母には500円返さずに終わりました。 |
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