2015年3月23日
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「私はギターが大好きです。
ほぼ、オタクと言ってもよいでしょう」
 
(y_katsuya/1957年生/東京)


 このたびメンバー登録させていただきましたY_katsuyaと申します。私は1957年生まれの57歳です。私が中学生の頃、ちょうどフォークブームの真っただ中で、同年代の多くの方と同様に、私も安いガットギターを親に買ってもらい弾き始めたのが、ギターとの付き合いの始まりでした。当時
のヒーローは、なんといっても吉田拓郎さんでしたね。

 高校生になると興味はロックにも拡がり、バイトでかせいだお金でエレキギターを買い、友達とバンドを組んでクリームのコピー等をやっていました。が、ポール・サイモンのアンジーを聞いたのがきっかけで、一気にアコースティックギターのインストに興味を魅かれるようになりました。決定的だったのは、ブリティッシュトラッドのグループであるペンタングルとの出会い。そして、そのギタリストであるジョン・レンボーンの演奏を聞いた時の衝撃です!浪人時代、ちょうどこの頃バイトして手に入れたSヤイリのYD304(当時の価格8万円!大金でした)で、ジョンの曲のコピーに明け暮れる毎日でした(勉強しなさいって話ですが)。

 大学を卒業し、就職してからは、仕事が忙しくなったことと、もう一つの趣味であるバイクに乗る時間が増えたことにより、ギターを弾く時間が徐々に減っていき、ついにはギターにほとんど触れない状態が20年位は続いたでしょうか。復活したのは40代半ば。きっかけは「あの頃は欲しくても買えなかったギターを買っちゃえ症候群」。ある程度の年齢になり、金銭的にも余裕ができたことで、ギターを買いたい衝動が抑えられなくなってしまいました。

 ギルドのF30specialに始まり、マーチンのOM42PS、00042EC、D21JCと自分の好きなアーティストのシグネチャーモデルを次々と買い漁りました。が、特にOMと000はコンディションを良好に保つのが難しく、嫌気がさしてしまい、D21も含めて数年で手放してしまいました。私の場合、ギターをいつでも弾けるように弦も張りっぱなしで手元に置いておかないと弾かなくなっちゃうんですよね。その点YD304は弦を張ったまま、一年中、部屋に出しっ放しにしても全然OKなので、必然的に弾く頻度も高くなります。

 ところで、数年前、マーチンからジョン・レンボーンのシグネチャーモデルが発売されました。ジョンのウェブサイトでいち早く情報をキャッチしていた私は、「私が買わずに誰が買う!」くらいの勢いで黒澤楽器に連絡し(この時点で黒澤さんはこの情報を知らず、アメリカ本国に確認してもらい、やっと話が通じました)、本来は展示用だった日本に入ってきた第一号を入手することができました。黒澤楽器さんに感謝!このギター、音が素晴らしいのはもちろん、ヘッドのユニコーンのインレイなど、仕上げの美しさも最高!私の宝物になりました。

 そんなこんなで、現在はYD304、OMM John Renbourn、OMJM John Mayer、F30Specialの4本を所有しています。OMJMは、私は指が短いので、ネックの細いOMがあったらいいなと思って探した結果たどりついたものです。F30はバックがローズウッドでボディも000サイズの文字通りSpe
cialモデルで、ほぼポール・サイモンが使っていたものに近いイメージです。

 ところで、ギターとは関係ない話ですが、私は50歳の時にちょっとややこしい病気にかかり、結果、不本意ながら52歳の時に仕事を辞めることになってしまいました。退職した後も脳梗塞で2回入院(幸いどちらも軽く済み、後遺症はありません)、昨年は突発性難聴を発症し、左耳の聴力(特に高音部)が低下してしまい、一時はいわゆる音痴状態になっていました。幸い現在は音痴状態は改善されましたが、医者からは、聴力は現状以上に回復することはないだろうと言われています(日常生活には支障ないレベルです)。

 振り返ってみると、一つ間違えばギターが弾けなくなってもおかしくない状況を、何とかギリギリですり抜けてきた、そんな気がします。運がいいのか悪いのかわかりませんが、私はよかったと考えるようにしています。「病気になりました。でも、幸い軽く済みました」ということが多いんですよ、今まではね。が、今後もずっとそうとは限りません。近い将来、ギターが弾けなくなるようなことも有り得るだろうなぁ~。漠然とそういう覚悟みたいなものは心のどこかにあります。それだけに今、ギターを弾けることの有り難さを感じながら、ギターを楽しんでおきたい。そんな風に思っている、今日この頃です。

 話は変わりますが、上の所有ギター歴からもわかる通り、私の好きなアーティストは、サイモン&ガーファンクル、ジョン・レンボーン、ジム・クロウチ、エリック・クラプトン等々、昭和の香りがする(しないっての!)方々です。同様の趣味の方がいらっしゃるとよいですね。YOU TUBEに私の演奏音源を公開しています。メンバー一覧からリンクしていただいてますので、よろしかったら聞いてみてください。"Boxer"は自分ひとりで多重録音したものですが、PCのスピーカーで聴くには音量・音質ともに厳しいので、ぜひヘッドフォンで聴いてみてください。その方が、細部までよく聴いていただけると思います。結構気合入れてコピーしたつもりです。

 とりとめのないことを書き連ねてきましたが、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。




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